カテゴリ:眠り
ダイエットや筋トレには睡眠の質が大切!「睡眠ダイエット」について芸人・ストレッチトレーナーの山田BODYさんが解説!
ダイエットや筋トレをはじめてみたものの、三日坊主で終わってしまう。そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?徹底した食事管理や運動習慣を身につけることは、忙しい現代人にはなかなか難しいものです。
そこで今回ご紹介するのが、芸能活動をつづけながらパーソナルジムを経営する山田BODYさんが発案した「睡眠ダイエット」。「睡眠ダイエット」とは、人間が本来持つ「基礎代謝」をしっかりと働かせることを重視したものです。
「睡眠ダイエット」でやることは、言ってしまえば“ただよく眠るだけ”。食事管理や運動が苦手な方でもつづけられるダイエット方法です。今回は、よく眠り基礎代謝をしっかりと機能させるために大切なストレッチ方法を含め、『がんばらなくていい! しっかり寝るだけ! 最高の睡眠ダイエット』を上梓した山田BODYさんに聞きました!
肥満になる確率が60%以上!?睡眠不足と肥満の関係
食事や運動を気にかけているはずなのに、なかなか痩せられずダイエットを断念したことのある人は多いのではないでしょうか。アメリカのコロンビア大学が2005年に発表した報告によると、睡眠時間が短い人は7時間睡眠をとっている人と比べて、肥満になる確率が60%以上高くなることがわかっています。また、2004年のシカゴ大学の調査によれば、睡眠不足の人はポテトチップスやケーキなど炭水化物を多く含むものを食べたがる傾向があるそうです。
「しっかりと睡眠時間を確保できていない場合、ダイエットは失敗する確率が非常に高いです。本来、人間には『基礎代謝』という普通に生活しているだけでも消費されるカロリーがあります。一説によると、寝ている間は約300キロカロリーも消費するそうですが、眠れていないとせっかくの『基礎代謝』の力を生かせていないことになります」
自分が本来持っている基礎代謝をしっかりと機能させること。食事管理や運動などダイエット方法はたくさんありますが、まずは質の良い睡眠をとることで痩せるための土台づくりをすることが重要だと山田さんは言います。
「ボクシングをしていたとき、1週間で減量しなければいけないことがありました。食事制限をし過ぎると筋肉が落ちてしまうので、他にできることがないかと考えたとき、寝ている7〜8時間を生かさないのはもったいないと思ったんです。それからは、基礎代謝とそれがなされる睡眠中の身体の状態をベストに持っていくことを考えるようになりました」
筋肉の緊張をほぐすことが良い眠りのポイント
寝ているだけでカロリーを消費してくれるというのは、とても簡単なことのように感じます。しかし、現代人の多くがスマートフォンの使用や日中のストレス、デスクワーク等の影響で体中の筋肉が緊張してしまい、睡眠中の「基礎代謝」の力を生かしきれていないと山田さんは言います。「例えば、猫背の状態でのデスクワークが続くと、背中や肩の筋肉が収縮してしまい、合わせてお尻の筋肉も凝り固まります。筋肉の緊張状態をほぐさないまま眠ってしまうと、呼吸も浅くなりますし、血行が悪いため基礎代謝が正常に機能しません。代謝により消費されるカロリーよりも摂取するカロリーのほうが多ければ、太りやすい体になってしまいます」
よく眠るためには筋肉の緊張状態をほぐし、眠る前に副交感神経が優位になる必要があります。そのためには、凝り固まった部分をほぐすストレッチをしたり、寝る前にはブルーライトを浴びないようにするなど、寝る前のリラックスタイムが大切です。
「ダイエット中の人にありがちなのが、寝る前に過度な筋トレをしてしまったり、強い力でストレッチをしてしまうことです。体づくりに運動は非常に重要ですが、寝る前に過度に筋肉に負荷をかけてしまうと、体が緊張状態になりやすくなります。眠る前はリラックスすることを一番大切にして、3分間程度の軽いストレッチやエクササイズに押さえておくのがポイントです」
寝る前の3分!仕事で凝り固まった体をほぐすストレッチ
それでは、長いデスクワークによって緊張しがちな肩や腕、お尻、そして眼精疲労や頭痛を癒やすストレッチを4つ紹介します!①椅子に座ったままでOK。肩や首のこりに効くストレッチ
「指先や手首の緊張が肘の関節を通り、肩や首のこりにつながっていきます。そのため肩や首だけでなく、腕全体の筋肉をほぐすことがポイントです。また、手の甲を伸ばすことは腱鞘炎の予防にも最適です」
腕を前に伸ばし手の平を自分のほうに反らし、反対の手で腕全体にストレッチをかけていきます。腕とは反対側に首を傾け上を向いて10秒、下を向いて10秒、首の筋を伸ばします。反対もおこないましょう。(上の図)今度は手の甲を反対の手で伸ばします。同じく首を上下に傾けそれぞれ10秒ずつ伸ばしたら終了です。(下の図)
②左右のバランスが歪みをリセットするストレッチ
「いつも同じ足を組む癖のある人以外にも、テレビの位置や机周りの環境によって、無意識に左右どちらかに骨盤が向いてしまっている人がとても多いです。筋肉が縮まっているほうに体は引っ張られやすいので、両方とも伸ばしてあげることで骨盤をもとの位置に戻すことができます」
床に座り、片膝を曲げたまま、息を吐きながら体を後ろに倒し、可能な人は肘を床につけます。曲げているほうの前ももが伸びていればOKです。左右おこないましょう。
③眼精疲労に効く目のストレッチ
「長時間スマートフォンやパソコンを見ていると、眼輪筋と呼ばれる目の周りの筋肉が硬直し、目の疲れを感じやすくなります。ストレッチをする前にホットタオル等で温めると、よりほぐしやすくなります」
両手の人差し指と親指で上下に瞼を開きます。そして、その状態のまま目を閉じようとし、10秒ほどキープしたらパッと手を離します。同じ動作を何度か繰り返します。
④歯の噛み締めからくる頭痛を緩和するストレッチ
「歯を噛み締める癖のある方は、下顎骨に力が入り、そこにつながっている側頭筋が緊張することで頭痛が起こります。頭痛がある方や口に開きにくさを感じる方におすすめのストレッチです」
こめかみに当てた手に軽く力を入れ、ぐるぐると円を描くようにほぐします。同時に口を大きく開け閉めすることで下顎骨のあたりの筋肉もほぐすことができます。30秒間おこないましょう。
起床時の体の痛みはよく眠れていないサインかも?
最後に、きちんと眠れているつもりでも実は身体がしっかり休めていない可能性がある「身体からのサイン」について聞きました。まずは、起床時に体の痛みがないかをチェック。朝起きたときに肩や首、背中など体のどこかに痛みを感じる場合は、体がほぐれた状態で眠れていない可能性が考えられます。
「痛みは、体が修復しようとすることで起きる炎症によって生じるものです。治そうとするということは、筋肉が緊張している証です。その日は痛みのある箇所を意識したストレッチをおこなってから寝るといいでしょう」
また、山田さんは就寝前と起床時に必ず体重を測るようにしているそう。
「人によって異なりますが、僕の場合はだいたい600gほど起床時に体重が落ちていれば、しっかりと基礎代謝がおこなわれていると判断するようにしています。わざわざ体重計に乗らなくても、お腹や体全体が重く感じる場合は、体がほぐれていない可能性が高いかと思います。7時間以上寝ているはずなのに身体のだるさを感じる方は、激しい運動や厳しい食事管理を始めるよりも先に、ご自身の睡眠の質を見直してみてはいかがでしょうか」
***
ちなみに山田さんの70代のお母さんは、山田さんの書籍発売以降「睡眠ダイエット」をずっとつづけているそう。
「睡眠ダイエットは、健康でいるための本当に必要最低限のことしか提唱していませんので、誰にでもできると思います」
最初は「睡眠ダイエット」からスタートし、ゆくゆくは軽いジョギングやスポーツ、または食事の見直しなどに幅を広げていくやり方が、ダイエットを長くゆるやかにつづけていくコツなのだそう。未来の健康のために、“ただよく眠るだけ”のダイエットをはじめてみてはいかがでしょうか?
●書籍情報
『がんばらなくていい! しっかり寝るだけ! 最高の睡眠ダイエット』
芸人・ストレッチトレーナー
山田BODYさん
松竹芸能で芸能活動をおこないながら、パーソナルストレッチジムを経営(吉祥寺)。自身が高校生のときに始めたボクシングとストレッチを融合させた“ボクレッチ”が評判を呼び、予約が取れないカリスマトレーナーとして人気に。 「林先生の初耳学」(MBS・TBS系)「ロンドンハーツ」(TBS)などに出演。
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