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睡眠不足が「目のクマ」や「顔のくすみ」の原因に? 美容皮膚科医が教えるメカニズムと対策

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睡眠不足が「目のクマ」や「顔のくすみ」の原因に? 美容皮膚科医が教えるメカニズムと対策
睡眠不足になると、目の下にクマができたり、顔色がくすんで見える人も多いのではないでしょうか。こうしたクマやくすみは、「質の良い睡眠がとれていない」という体からのサインかもしれません。

そこで今回は、美容皮膚科タカミクリニックの山屋雅美先生に、睡眠不足によってできるクマとくすみのメカニズムについて教えてもらいました。

併せて忙しい朝でもスキンケアの一環でできる、クマやくすみの改善方法もご紹介。
ぜひ明日の朝から取り入れて、気持ちよく1日を始めてみてくださいね!
 

なぜ睡眠不足になるとクマができる?

一般的に、目の下の肌色が変わってしまう状況を「クマ」と呼びますが、そもそも、なぜ睡眠不足になるとクマができてしまうのでしょうか。

「クマの原因はさまざまなのですが、睡眠不足によってできるクマは、酸素濃度の低下による血行不良が原因だと言われています。
睡眠不足によってできるクマは『青クマ』と『赤クマ』の2種類です」(山屋先生)
 

青クマとは

目の下の皮膚に血液の色が透けてできるクマを「青クマ」と呼びます。

「クマの主な原因は、血行不良によるもの。
睡眠不足が続いたり、疲労が蓄積したりすると、体の機能が低下していきます。すると、脳や心臓など重要な臓器に優先的に血液が運ばれるため、全身への血液の循環が悪くなり、体の隅々まで酸素が行き渡りにくい状態に。

血液は酸素濃度が下がると鮮やかな赤から暗赤色に変わるため、目元など皮膚の薄い部分では、その色が透けて”クマができた”と感じるのです」(山屋先生)
 

赤クマとは

血行不良は筋肉にも影響を与え、目の下が赤くなる「赤クマ」の原因になることもあるようです。

目元は静脈が多く集まっている場所。
肺で酸素を取り込んだ血液は、動脈を通って全身を巡った後、静脈を通って戻るため、もともと静脈を流れる血液は暗い色をしているそうです。
しかし、睡眠不足で血行不良になってしまうことで、静脈の血液がより暗い色に変化し、クマが際立つようになるとのこと。

「赤クマは、目を囲むように位置している眼輪筋が、目の下の皮膚に透けて見えることで起こる症状です。

筋肉は、血液の流れが滞ると『うっ血』した状態になり、皮膚の上から赤く透けて見えることがあります。
特に、目の周りは皮下組織が少ないため、眼輪筋がうっ血すると、その色味が目立ってしまうこともあります」(山屋先生) 


睡眠不足などが原因で血行が悪くなると、血液や筋肉にも影響を与え、皮膚の薄い場所ではダイレクトに色味が反映されてしまうとのこと。
血行不良は、クマだけでなく他の不調にもつながる可能性があるため、早めの改善を意識した方が良いそうです。
 

黒クマや茶クマなど睡眠不足以外の原因でできるクマの種類


「青クマ」と「赤クマ」は、睡眠不足によってできることがわかりました。しかし、他にも、目元に黒い影ができる「黒クマ」や、色素沈着による「茶クマ」に悩みを抱えている方も少なくありません。

「『黒クマ』は目元の影によってできるクマ。目頭から頬に向かって斜めに伸びるゴルゴラインが痩せてくぼむことや、目の下にある『眼窩脂肪』が膨らむことで影ができ、目の下が黒っぽく見えてしまうことがあります。

黒クマの主な原因は加齢によるものですが、睡眠不足によるやつれによって、黒クマが悪化することもあるため注意が必要です。

また、『茶クマ』は色素沈着によってできるクマ。擦るなどの刺激や、過度の日焼けが原因となりメラニン色素が沈着してしまい、茶色のクマとして目元に現れることがあります」(山屋先生)


「色素沈着が原因の茶クマや、加齢に伴う黒クマは、美容医療や長期的なケアが必要になる場合も。
血行不良によるむくみで黒クマができてしまうケースもありますが、この場合は、血行を改善することで黒クマが改善する可能性があります」(山屋先生)
 

睡眠不足で顔色がくすむ理由

睡眠不足が続くと、クマができるだけでなく、顔色が暗くくすんで見えてしまうこともあります。中には、普段と比べて「黄色」や「黄土色」などの色味に見えるという人も。このような顔色の変化はなぜ起こるのでしょうか。

「クマと同様、睡眠不足による血行不良が原因で、顔色が悪く見えることが考えられます。また、肌のターンオーバーの乱れが原因で、古い角質が蓄積し、くすんだ印象を与えることも。これらの場合、血行の改善とターンオーバーを促すことで改善が見込めるでしょう」(山屋先生)

さらに山屋先生は、「体の機能が低下すると、顔色が黄色っぽく見えることがある」と説明を続けます。

「睡眠不足によって体の機能が低下し、血糖値のコントロールが悪くなることで『黄ぐすみ』ができることもあります。
黄ぐすみとは、顔色が黄色っぽくくすんだ状態のこと。これは、体が『糖化』することで起きる現象と考えられています」(山屋先生)

血糖値のコントロールが悪くなると、血液中の糖が排泄されにくくなるため、体が「糖化」した状態になってしまいます。
すると、黄色の物質・AGEsが生成され、黄ぐすみとして肌に現れることがあるそうです。

また、山屋先生は、肝機能の低下によって皮膚や目が黄色くなるという「黄疸」の可能性についても教えてくれました。

「解毒作用を持つ肝臓の機能が低下すると、その働きを促すために『ビリルビン』という物質が多く分泌されてしまいます。このビリルビンが黄色い色素のため、顔色が黄色っぽく見えることがあります」(山屋先生)

睡眠不足による機能の低下は、さまざまな不調のサインとして顔色などに反映されるとのこと。

しかし、「黄ぐすみ」や「黄疸」については、睡眠不足以外の原因も考えられるため、「いつもと違う」と感じたら、早めに受診するのが良さそうです。
 

血流を促すことがポイント!クマとくすみの改善方法

睡眠不足が原因で起きるクマやくすみの場合、自分に適した睡眠時間を確保したり、睡眠の質を向上させることで改善が見込めます。

しかし、外出前などに「すぐに目立たなくしたい!」という場合は、ツボ押しや蒸しタオルなどで血流を改善するのが効果的。山屋先生に3つの改善方法について伺いました。
 

血流を促すツボ押し

人差し指の第二関節を使って、目周りのツボ押しを行います。

強く押しすぎたり、擦ってしまうと皮膚を傷つけたりたるみの原因になるため、優しい力加減で行いましょう。

目元のツボを優しく押したら、こめかみから耳の下、首から鎖骨まで優しくリンパを流しましょう。



① 人差し指を曲げ、第二関節で「目頭の下の骨の上」に軽く当てる。
② 骨に沿って、優しく刺激しながら目尻の方へツボ押しをする。
③ 耳元から首、鎖骨へとリンパを流すようにツボ押しをする。
④ 1〜3を2、3セット繰り返す。
 

ホットタオル&冷やしタオルで血流を促す

ホットタオルと冷やしタオルを交互に当てるのも、血流促進に効果的。

温めることで毛細血管が開き、酸素が隅々に行き渡るように。また、温めた後で冷やすことで、血流の活性化を促すことができます。

クマが気になる人は目元に、くすみが気になる人は顔全体に当てて行いましょう。

① ホットタオルと冷やしタオルを用意する
※蒸しタオルは体温からプラス2〜3℃高めくらいの温度が目安。濡れタオルを20秒程度レンジで温めるのもオススメ。
冷やしタオルは氷水にさらすか、濡れタオルを冷蔵庫で20〜30分程度冷やしておく。

② 目元(もしくは顔全体)に蒸しタオルを乗せる。
③ 温かさを感じなくなったら蒸しタオルを外し、冷やしタオルを乗せる。
④ 1〜3を2、3セット繰り返す。

目元のケアについて、化粧が落ちてしまうことを気にされる場合は、冷やしタオルではなく、保冷剤や冷やしたスプーンで代用するのもOKです。

保冷剤はタオルを巻いて使用しましょう。またスプーンを代用する場合は、目を傷つけないように優しく押し当ててください。

ホットタオルと冷やしタオルによるクマのケアについてはこちらの記事でも紹介しています。
参考:決め手は“蒸しタオル”と“冷タオル”。手軽にできる目元専門サロン仕込みのクマ解消法|タオルト
 

入浴で体を温め血流改善

入浴の習慣をつけると、血流改善につながります。
夜だけでなく、時間に余裕がある朝に、ゆっくり湯船に浸かると血流が良くなり、クマやくすみの改善が期待できるでしょう。

 

まずは睡眠の質の見直しから!気になる場合は美容皮膚科へ

「普段から、血行を良くすることと紫外線対策をしっかり行うことも、クマやくすみの予防につながります。
適度な運動や入浴を習慣づけ、日焼け止めで紫外線から肌を守ることを意識し、クマやくすみができにくい肌づくりを心がけるのがおすすめです」(山屋先生)

また、「青クマ」については、目元の皮膚の厚みが関係しているため、普段から目立ちやすい人もいるそうです。

さらに、青クマができたことで、すでにあった茶クマが目立ってしまうなど、複数のクマが併発するケースもあるとのこと。

「普段の生活を意識していても、クマやくすみが気になる」という場合は、美容皮膚科へ相談してみるのが良いかもしれません。
 

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監修者さまプロフィール

美容皮膚科 タカミクリニック 副院長

山屋雅美先生

埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院皮膚科、三井記念病院皮膚科に勤務。2011年に美容皮膚科タカミクリニックに入職し、2021年、副院長に就任。ニキビ・毛穴などの美肌治療から、シミ・しわ・たるみなどのエイジング治療まで幅広く診療を行う。
タカミクリニック公式ウェブサイト

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