カテゴリ:眠り
眠れないときはここを押す!眠気を誘う8つのツボとおすすめアロマ
忙しい毎日を送り、夜にはぐったり。早々にベッドに潜り込んだはずが、なぜか眠れない…。そんな入眠に関するお悩みを抱える方の味方になってくれるのが、「眠気を誘うツボ」です。
教えてくれるのは、以前「眠気覚ましのツボ」を教えてくれた加藤雅俊先生。薬剤師であり、東洋医学にも精通した“ツボドクター”です。
「夜に分泌されるメラトニンが眠気を誘発しますが、そのメラトニンはセロトニンを元に生成されます。在宅勤務が広まり、寝付きの悪さに悩む方が増えていますが、その一因は通勤が不要になったこと。メラトニンの元となるセロトニンは、日光を浴びることで盛んに分泌されます。しかし、通勤が不要なことから日光を浴びる時間が減り、セロトニンの分泌量も減少。その結果、睡眠に必要なメラトニンまで不足してしまうのです」
また、眠りたいのに眠れない原因のひとつとして、加藤先生は「交感神経の高ぶり」についても指摘します。在宅勤務ではオンとオフの切り替えが難しく、脳はいつもフル回転状態。就寝前についついパソコンやスマートフォンを見てしまう人も多く、画面から発されるブルーライトの光が脳を覚醒させ、交感神経を高ぶらせてしまうのです。
「交感神経が高ぶったままでは、眠れないのも仕方ありません。スムーズに眠るためには、興奮しているときに優位に働く交感神経とは反対に、休息時に優位になる副交感神経を働かせる必要があります。眠気を誘うツボを刺激するにも、副交感神経を優位に働かせるためのポイントを意識することが重要です」
■眠れない原因やとってはいけない行動についてもっと知りたい方はこちら
ポイント①“痛気持ちいい”くらいの圧力を意識すること!
圧力が弱いとツボが刺激されませんし、痛いくらいにツボを押しては興奮時に優位となる交感神経が働いてしまうため、眠りのためには逆効果です。
ポイント②「1、2、3、4、5」とゆっくり数字を数える
カウントしながらじっくり圧を掛けましょう。
ポイント③呼吸は押すときに吐き、戻すときに吸う
そして「指を骨の裏側に入れ込むこともポイント」と加藤先生。ツボ押しとは、停滞している神経の流れを改善するための行為。神経は骨に守られた場所に密集しているため、骨の裏を狙うことが重要です。
失眠(しつみん):足の裏側、かかとの中央にある少しくぼんだ場所。
井穴(せいけつ):5本の指すべての爪の付け根。反対側の指でつまみ、こりこりと揉むように刺激するのがおすすめ。
労宮(ろうきゅう):手のひらのほぼ中央。こぶしを握ったときに、手のひらにくっつく中指と薬指の間にある場所。タブレット用のタッチペンを使うと押しやすい。
神門(しんもん):小指の延長線上にある手首のシワと交わるあたりの少しくぼんだ所。くぼみに指を当てて骨を持ち上げるように突き上げます。
完骨(かんこつ):耳の後ろにある出っ張った骨の後ろのくぼみ。こちらもくぼみに指を食い込ませ、押し上げるように刺激。
関元(かんげん):おへそから指4本分下にある「丹田(たんでん)」と呼ばれる場所。ここに中指を重ねてゆっくり圧を掛けると、眠気だけでなく身体がポカポカに。
「ご紹介した8つは眠気の誘発に特化しているわけではなく、実はどれも万能のツボ。疲れやなんとなくの不調を感じたときにも効果的です。神経の流れが停滞していては、身体が訴える不調のシグナルが脳に届きづらくなります。その流れを改善し、脳が不調を察知しやすく、修復の指令を出しやすくする。これがツボ押しの目的です」
そもそも神経とは、人体の司令塔である脳と各器官をつなぐ情報伝達の役割を担います。この情報伝達の機能をしっかり働かせ、脳とのキャッチボールを瞬時に行うことが、疲れや不調をスピーディーに修復するための近道。睡眠も心身を回復させる行為のため、神経の流れをスムーズにすることが眠気の誘発につながる、というわけです
「よく知られているように、眠気の誘発には『ラベンダー』の香りが効果的です。ただし、ラベンダーなら何でもいいわけではありません。ラベンダーの精油に含まれる成分のうち、眠りに効果的なのは『酢酸リナリル』。高い鎮静作用があり、さらにメラトニンの元となるセロトニンの分泌を誘発するといわれています」
ひと口に「ラベンダー」といっても、その種類はさまざま。育つ環境によっても含まれる成分が異なり、酢酸リナリルを含有しているのは「アングスティフォリア」という種類だそう。標高の高い環境に育ち、甘く爽やかな香りが特徴です。
「また、オレンジとサイプレスをブレンドした『オレンジ・サイプレス』の香りもおすすめ。サイプレスに含まれる『αピネン』という成分が副交感神経に働きかけ、オレンジをはじめとする柑橘類に含まれる『リモネン』という成分には、副交感神経の働きを持続させる作用があるからです」
副交感神経に働きかける『αピネン』は、ヒノキにも含まれる成分。日本では古くから柚子湯や菖蒲湯が愛されていますが、実はこれにもオレンジ・サイプレスと同様の効果があり、加藤先生は「昔の人は感覚的に、ふたつが持つ香りの効果を実感していたのでしょう」と教えてくれました。
眠りを誘発するツボと香りについてご紹介しましたが、スムーズな入眠には自然の音も◎。
川のせせらぎや、優しい波の音…。静かな自然の音は心身をリラックスさせ、眠りに必要な副交感神経を優位にしてくれます。もし寝室で音楽を流すなら、自然の音を使ったヒーリング音がおすすめです。なかなか眠りに就けない夜は、ツボ押し・香り・音楽の3つを併用してみましょう。
そして「夜の睡眠が足りていない方には、仮眠の時間が大切です」と加藤先生。そこで、いつでもどこでも簡単にできるのがツボ押し!「なんだか疲れているな」と思ったら、ちょっとした時間にツボを押し、休息をとってくださいね。
教えてくれるのは、以前「眠気覚ましのツボ」を教えてくれた加藤雅俊先生。薬剤師であり、東洋医学にも精通した“ツボドクター”です。
リモートワークの浸透により、眠りにくい人が増加中!
そもそも、眠りたいのに眠れないのはなぜなのでしょうか。その答えを知るためのキーワードが「セロトニンとメラトニン」です。前者のセロトニンは日中に分泌され、後者のメラトニンは夕方以降、夜間に分泌されるホルモン物質であることは、これまでも眠りのレシピでご紹介してきました。「夜に分泌されるメラトニンが眠気を誘発しますが、そのメラトニンはセロトニンを元に生成されます。在宅勤務が広まり、寝付きの悪さに悩む方が増えていますが、その一因は通勤が不要になったこと。メラトニンの元となるセロトニンは、日光を浴びることで盛んに分泌されます。しかし、通勤が不要なことから日光を浴びる時間が減り、セロトニンの分泌量も減少。その結果、睡眠に必要なメラトニンまで不足してしまうのです」
また、眠りたいのに眠れない原因のひとつとして、加藤先生は「交感神経の高ぶり」についても指摘します。在宅勤務ではオンとオフの切り替えが難しく、脳はいつもフル回転状態。就寝前についついパソコンやスマートフォンを見てしまう人も多く、画面から発されるブルーライトの光が脳を覚醒させ、交感神経を高ぶらせてしまうのです。
「交感神経が高ぶったままでは、眠れないのも仕方ありません。スムーズに眠るためには、興奮しているときに優位に働く交感神経とは反対に、休息時に優位になる副交感神経を働かせる必要があります。眠気を誘うツボを刺激するにも、副交感神経を優位に働かせるためのポイントを意識することが重要です」
■眠れない原因やとってはいけない行動についてもっと知りたい方はこちら
ツボ押しのポイントは「痛気持ちいい」と「骨の裏」
ここからは、眠気を誘うツボと、ツボを刺激する際のポイントをご紹介します。ポイント①“痛気持ちいい”くらいの圧力を意識すること!
圧力が弱いとツボが刺激されませんし、痛いくらいにツボを押しては興奮時に優位となる交感神経が働いてしまうため、眠りのためには逆効果です。
ポイント②「1、2、3、4、5」とゆっくり数字を数える
カウントしながらじっくり圧を掛けましょう。
ポイント③呼吸は押すときに吐き、戻すときに吸う
そして「指を骨の裏側に入れ込むこともポイント」と加藤先生。ツボ押しとは、停滞している神経の流れを改善するための行為。神経は骨に守られた場所に密集しているため、骨の裏を狙うことが重要です。
眠気を誘う8つのツボをご紹介
百会(ひゃくえ):両耳を結んだ線と、鼻と後頭部を結んだ線の両方が交わる場所。つまりは頭のてっぺん。内関(ないかん):手と手首の境目にあるシワの真ん中からひじ側に、指3本分の位置。
失眠(しつみん):足の裏側、かかとの中央にある少しくぼんだ場所。
井穴(せいけつ):5本の指すべての爪の付け根。反対側の指でつまみ、こりこりと揉むように刺激するのがおすすめ。
労宮(ろうきゅう):手のひらのほぼ中央。こぶしを握ったときに、手のひらにくっつく中指と薬指の間にある場所。タブレット用のタッチペンを使うと押しやすい。
神門(しんもん):小指の延長線上にある手首のシワと交わるあたりの少しくぼんだ所。くぼみに指を当てて骨を持ち上げるように突き上げます。
完骨(かんこつ):耳の後ろにある出っ張った骨の後ろのくぼみ。こちらもくぼみに指を食い込ませ、押し上げるように刺激。
関元(かんげん):おへそから指4本分下にある「丹田(たんでん)」と呼ばれる場所。ここに中指を重ねてゆっくり圧を掛けると、眠気だけでなく身体がポカポカに。
「ご紹介した8つは眠気の誘発に特化しているわけではなく、実はどれも万能のツボ。疲れやなんとなくの不調を感じたときにも効果的です。神経の流れが停滞していては、身体が訴える不調のシグナルが脳に届きづらくなります。その流れを改善し、脳が不調を察知しやすく、修復の指令を出しやすくする。これがツボ押しの目的です」
そもそも神経とは、人体の司令塔である脳と各器官をつなぐ情報伝達の役割を担います。この情報伝達の機能をしっかり働かせ、脳とのキャッチボールを瞬時に行うことが、疲れや不調をスピーディーに修復するための近道。睡眠も心身を回復させる行為のため、神経の流れをスムーズにすることが眠気の誘発につながる、というわけです
ツボ押しと併用したい「香り」の効果の意外な真実!
ツボ押しともうひとつ、眠気の誘発に効果的なのが「特定の香り」を嗅ぐこと。加藤先生いわく、「香りは脳へダイレクトに伝わります」とのこと。嗅覚の特性を生かしたリラクゼーション方法であり、健康方法がアロマテラピー。ツボ押しと併せて、実践したい方法です。「よく知られているように、眠気の誘発には『ラベンダー』の香りが効果的です。ただし、ラベンダーなら何でもいいわけではありません。ラベンダーの精油に含まれる成分のうち、眠りに効果的なのは『酢酸リナリル』。高い鎮静作用があり、さらにメラトニンの元となるセロトニンの分泌を誘発するといわれています」
ひと口に「ラベンダー」といっても、その種類はさまざま。育つ環境によっても含まれる成分が異なり、酢酸リナリルを含有しているのは「アングスティフォリア」という種類だそう。標高の高い環境に育ち、甘く爽やかな香りが特徴です。
「また、オレンジとサイプレスをブレンドした『オレンジ・サイプレス』の香りもおすすめ。サイプレスに含まれる『αピネン』という成分が副交感神経に働きかけ、オレンジをはじめとする柑橘類に含まれる『リモネン』という成分には、副交感神経の働きを持続させる作用があるからです」
副交感神経に働きかける『αピネン』は、ヒノキにも含まれる成分。日本では古くから柚子湯や菖蒲湯が愛されていますが、実はこれにもオレンジ・サイプレスと同様の効果があり、加藤先生は「昔の人は感覚的に、ふたつが持つ香りの効果を実感していたのでしょう」と教えてくれました。
***
眠りを誘発するツボと香りについてご紹介しましたが、スムーズな入眠には自然の音も◎。
川のせせらぎや、優しい波の音…。静かな自然の音は心身をリラックスさせ、眠りに必要な副交感神経を優位にしてくれます。もし寝室で音楽を流すなら、自然の音を使ったヒーリング音がおすすめです。なかなか眠りに就けない夜は、ツボ押し・香り・音楽の3つを併用してみましょう。
そして「夜の睡眠が足りていない方には、仮眠の時間が大切です」と加藤先生。そこで、いつでもどこでも簡単にできるのがツボ押し!「なんだか疲れているな」と思ったら、ちょっとした時間にツボを押し、休息をとってくださいね。
加藤雅俊 先生
日本ホリスティックセラピー協会会長。ミッツ・エンタープライズ(株)代表取締役。薬剤師。体内環境師。東洋医学、漢方に通じ、ツボや経絡についてマッサージ医師に師事。多くの医療現場を見るなかで、コミュニケーション不足による心の問題に気づき、1995年に「心と身体をケアできるサロン」を開設。ツボを立体的に捉えた著書『一目でわかる!必ず見つかる!ホントのツボがちゃんと押せる本』は30万部のベストセラーに。近著は『1日1分で血圧は下がる 薬も減塩もいらない!』(講談社)。http://www.jht-ac.com/
この記事を見た人は
こんな商品に興味を持っています
人気記事ランキング
おすすめ記事
最近見た商品
この記事に関連するキーワード
この記事が気に入ったら
いいね!しよう