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ストレスが眠りの質を低下させる!夫婦間のコミュニケーションを改善して育児のイライラを手放す方法

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ストレスが眠りの質を低下させる!夫婦間のコミュニケーションを改善して育児のイライラを手放す方法

子育て中は、毎日大忙し。やるべきことに追われていると、パートナーの言動にカチンときてしまったり、「もっとこうしてほしいのに…」という要望から、心のモヤモヤを募らせたりすることも多いのではないでしょうか。

しかし、ストレスは質の良い睡眠の大敵。ストレスを感じると自律神経が乱され、深い眠りの妨げになります。すると十分に疲労が回復できず、さらにストレスを溜め込んでしまうという悪循環に陥ることも。

そこで今回は、コミュニケーションコーチの山﨑洋実先生に、夫婦間のコミュニケーションを良好に保つためのコツを伺いました。

   

夫婦間で衝突しないコミュニケーションのコツ

山﨑先生のYouTubeチャンネルでは、「戦わないコミュニケーション」をテーマに、人との関わり方をアドバイスしています。ちょっとしたやり取りで苛立ちを感じてしまいがちな夫婦間のコミュニケーション。

「たとえ相手の意見に否定的だとしても、まずは“そうなんだ”や“そうだよね”と受け止めてみてください。ワンクッション置いた後で、自分の考えを伝えることで、正面衝突は避けられると思います。会話の始まりは肯定することを意識するのもポイントです」

人は“安心”を得たい生き物。身近な人との会話においても、安心感を得られるやり取りを意識することで、良好なコミュニケーションが取れるようになるそうです。

さらに「褒めるより『見留める』が大切」なのだとか。「認める」ではなく「見留める」と表現した理由は、「変化や成長に気がつくことに重きをおいているから」と山﨑先生。

「『褒める』とは、上手か下手か、早いか遅いかなどの評価を意味します。しかし、その評価の多くは自分の主観によって基準が変わりやすいもの。そうではなくて、見留める…。つまり変化に気づいて言葉にすることで、相手にポジティブな感情が生まれるはずです」

夫婦間だからこそ、主観的に評価されることが、苛立ちに変換されることも少なくないでしょう。まずは「変化に対して気づき、言葉で伝えること」を始めてみてはいかがでしょうか。

「一緒にいて心地良いと思える人は、『自分を否定しない人』、そして『自分を見ていてくれる人』です。今の自分と相手はどうなのか、観察してみるところから始めてみるのも良いですね」
 

相手への期待感がイライラにつながる。「他人はコントロールできないもの」と心得て

天気と同じように、「他人の感情と行動はコントロールできないと自覚すること」も、コミュニケーションを良好に保つためのポイント。

「イライラしやすい人は、相手をコントロールしたいという意識を強く持っています。まずはこの認識をあらためることから始めてみましょう。たとえば、子どもに対して“なんでご飯を食べないの?”と叱っても、お腹が空いていなければ食べられないので、仕方がありません。たとえ家族であっても他人はコントロールできないもの。自分の思い通りに動いてほしいという期待を手放して、“しょうがないね”と割り切れるマインドを持つことが大切です」

特に夫婦関係では、「相手への期待感」から衝突するケースが多いとのこと。「なんで洗い物くらいやってくれないの!」「なんで荷物を置きっぱなしにするの!」など、相手が「こうしてほしい」という期待に反する行動をした瞬間、感情が怒りに偏り「なんで●●してくれないの?」という責めの言葉をぶつけてしまう方も少なくないそうです。

「“なんで”から始まる言葉は、できるだけ使わないように意識したいですね。他人はコントロールできないものだと認識できれば、相手への過度な期待感も和らぎます。そうすると、洗い物をしていなくても、荷物が置きっぱなしになっていても、怒りに変換されることはありません。相手にやってほしいことがあるなら、感情をぶつけるのではなく、言葉で伝えること。“今度はこうしておいてくれると助かる”など、リクエストすることができれば、相手も不快に感じることはないはずです」

なかには、夫が洗い物をしてくれていたにもかかわらず、「食器の置き方が違う!」など、結果に対して指摘してしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。これも、「自分と同じようにやってほしい」という期待からの発言です。他人と自分は行動も考え方もパターンが違って当たり前。「結果に目を向けるのではなく『やってくれたこと、できていること』に目を向けると、パートナーシップも子育てもうまくいく」と、山﨑先生からアドバイスをいただきました。
 

自分にプチご褒美を!ご機嫌でいられるためのポイント

「他人はコントロールできないけど、自分自身をコントロールすることはできるんです」と山﨑先生。

「特に子育て中は、意識的に自分をご機嫌にしてあげてください。なぜなら、ご機嫌な状態だと、相手の言動が気にならなくなるから。疲れていたり、焦っていたり、イライラしたりしているときほど、相手の些細な言動が気になってしまうものです。でも、ご機嫌でいることができれば、ちょっとしたことでも待てるし、許せるようになると思います」

山﨑先生の場合は、「人と会って話すこと」がご機嫌でいられるための大切な要素なんだとか。週末は友人と会って1時間だけでもおしゃべりすることで、日々のストレスも発散されていくそうです。他にも、『家事の合間にチョコレートを食べる』とか、『好きなドラマを1話見る』などのプチご褒美でもOK。「自分がどうすれば、ハッピーでいられるかを知ること」からはじめてみてはいかがでしょうか。



「“どうすればご機嫌でいられますか?”と質問されることもありますが、こればかりは、自分で気づくしかないです。自分の機嫌の取り方は十人十色。“これかな?”と思ったら、とりあえずアクションを起こしてみてください」
 

子育て世代は「周りに頼る」ことが大切!寝不足を感じたらやってみてほしいこと

子育て世代の皆さんの中には、「子どもと一緒に寝落ちしてしまう」「寝不足を常に感じている」という方も少なくないでしょう。山﨑先生は、「疲れやストレスを感じたときほど、『周りに頼る』ことを選択してほしい」と話します。パートナーに子どもの寝かしつけを頼んで別室で寝たりなど「家事と育児から離れる時間」を作ることも、ストレス発散には効果的とのこと。

「特に日本人は、『楽しむこと』に遠慮しすぎです。『頑張ること、人に迷惑をかけないこと』が美徳という意識が根付いていて、他人に頼れなくなっているように感じています。しかし今の時代、さまざまなサービスを活用してもいいと思うんです。

例えば、2週間に1回は家事代行をお願いしてもいいですし、海外のようにシッターサービスを活用するのも良いでしょう。1日でも数時間でも、周りに頼ることで気分がリフレッシュでき、明日からの活力につながるはずです」

家事のアウトソーシングを利用する以外にも、「洗い物が億劫だ」と感じた日は「紙コップと紙皿」を使ってみるのもオススメ。洗い物をする時間が減りますし、可愛い絵柄の紙皿に子どものテンションも上がって、いつもよりたくさん食べてくれるかもしれません。

「すべて自分でやるべき」という意識にとらわれず、「周囲の人、サービスに頼る」ことも、ご機嫌で過ごすための秘訣といえそうです。

また、お気に入りの寝具に変えるなど、睡眠環境を改善することも眠りの質の向上につながります。睡眠不足が不機嫌につながる方もいるので、睡眠の質をあげることもおすすめです。まずは寝室を見渡してみて、改善ポイントをピックアップしてみるのも良いですね。
 

4つの質問に答えて、自身のストレス度をチェック!

日々の忙しさに追われていると、ストレスを自覚していない方もいるかもしれません。では、自身のストレス値をどのように判断すれば良いでしょうか。この問いに対して、山﨑先生は4つの質問を設けてくれました。ぜひ、今の自分の状態を当てはめて、答えてみてください。


(1)24時間の中で、お金の心配がなかったとしたら、何をしますか?

(2)最近の楽しかった出来事は何ですか?

(3)夫婦で同じゴールを持てていますか?

(4)家事・育児において、人を頼れていますか?



(1)の答えで、「すぐにできること」を回答した人は、ストレスが溜まっているかもしれません。疲れている人ほど、「ゆっくり眠りたい」「好きな時間に起きたい」など、「休息」に関する回答を述べる傾向にあるそう。その場合、パートナーに伝えて自分の時間を確保し、すぐに実践してみてはいかがでしょうか。

(2)の答えで、すぐに答えられなかった人も、少々疲れ気味。「自身の生活に楽しい要素が足りていない」ということです。「ご褒美スイーツを買って食べる」など、自分がワクワクできることは何かを考えて、行動につなげていきましょう。

(3)「子育てについてパートナーと意見が合わない」と悩む夫婦の多くが、「子育てのゴールを共有できていない」と、山﨑先生は話します。「子育てのゴールは『子どもの自立』。お互いを認め合ってゴールを共有できていれば、その過程が異なっていても許容できるはずです」と山﨑先生。視座を高く広く設定できれば、自分の正義をぶつけあうことがなくなり、余裕を持ってパートナーと向き合うことができるようになるでしょう。

(4)人に甘えられるか、頼ることができるかどうかも、ストレスに大きく関係してきます。海外ではシッターサービスの活用や、子どもと寝室を別にすることが当たり前。「こうあるべき」という固定概念に囚われず、周囲に頼ることが、心身ともに健やかでいるための近道です。

「今、ネット上にはさまざまな情報が溢れています。特に育児については、他者の意見を『参考』にするのは良いですが、『正解』にはしない方が、日々のストレスも少しは和らぐはずです。そして子育て中のお父さんお母さんにとって一番大切なのは、『自分をご機嫌にすること』。そのためには『やりたいと思ったことをやる』ことが大切なのです。

人生とは、『やる』か『やらないか』という二択の連続。我慢せず、思い切って『やる』という選択をすることが、ストレスマネジメントの第一歩だと思います」と山﨑先生は教えてくれました。

 
***


つい自分のことを後回しにしてしまったり、パートナーとのコミュニケーションでイラっとしてしまう子育て期。「最近疲れているな」と感じている方、「夫婦間のコミュニケーションがうまく取れていないな」と感じている方は、「戦わないコミュニケーション」を参考にしてみてはいかがでしょうか。
 

コミュニケーションコーチ
山﨑洋実先生

1971年静岡生まれ。旅行代理店、大手英会話学校勤務時代を通して接客、人材育成に携わる。結婚退職後コーチングに出会い、体系的に学ぶ。「ママたちの元気と輝きを引き出すコーチング」が、クチコミとリピーターで人気を集め、首都圏から関東、全国、そして海外へと活動の幅を広げる。企業セミナーなども多数開催している。

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