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手狭なワンルームも快眠!睡眠の質も仕事の効率も上がる、オンオフの切り替え方

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手狭なワンルームも快眠!睡眠の質も仕事の効率も上がる、オンオフの切り替え方
春は始まりの季節。この春に新生活を迎え、ひとり暮らしを始める方も多いのではないでしょうか。そこで気になるのが、自宅でのオンオフの切り替えの難しさ!特にワンルームの場合は、リビングスペースや食事のスペース、定着しつつあるリモートワークの在宅勤務スペース、さらには就寝環境もひと部屋にまとまり、オンオフを切り替えるのは簡単ではありません。

そこで今回は、環境面、精神面の観点からオンオフの切り替えがしやすくなる方法をご紹介!ワンルームでも実践可能な環境づくりから、夜ぐっすり眠り、朝すっきり目覚めるためのポイントまで、教えてくれるのは、睡眠コンサルタントの友野なお先生です。
 

オンオフを切り替えられないと、悪夢を見る!?

リモートワークによる、オンオフの切り替えの難しさ。一度は終業したはずが、ついついパソコンや資料の存在が気になり、仕事を再開。仕事とプライベートの境界線が曖昧となり、モヤモヤとした気持ちを抱えている人は少なくありません。

「すると引き起こされるのが、睡眠の質の低下です。オンオフの切り替えができなければ、ベッドに入るときも仕事モードを引きずったまま。目をつぶっていても無意識のうちに仕事のことを考えてしまい、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりしてしまいます」(友野先生)

特に仕事への不安やプレッシャーを抱えている場合には、暗く静かな睡眠環境も相まって、ついついネガティブなことを考えがち。そのネガティブな感情が夢として現れ、まるで現実の延長のように生々しい悪夢を見ることもあるといいます。

 

ワンルームにお住まいの人こそ!まずは環境の見直しを

では、リモートワークでもオンオフを上手に切り替えるには、どうしたらいいのでしょうか?友野先生は「自宅であっても、仕事とプライベートの環境をしっかり分けること」が大切といいます。

おすすめなのが、ベッド周りにパーテーションを設けること。お部屋が手狭な場合には、天井にカーテンレールを取り付け、パーテーションの代わりに布を垂らすだけでも効果的だそうです。

「ポイントは、寝床であるベッドを見えないようにすることです。ベッド周りにアレンジを加えるのが難しいなら、終業後はパソコンや資料に布をかけ、隠すのもひとつの手段。それでも気になるようであれば、仕事のアイテムが目につかないよう、引き出しにしまっても良いでしょう」(友野先生)

 

仕事を忘れさせてくれるのは、やっぱり楽しい行為!



仕事とプライベートをしっかり分けるには、環境づくりはもちろん、自分自身の心の持ちようも大事!友野先生は「仕事の不安やプレッシャーから解き放たれた状態で眠りに就くには、意識的にプライベートモードへと気持ちを切り替える工夫が必要です」と指摘します。

とはいえ、どんなに「気分を切り替えよう」と念じたところで、なかなか思うようにはいかないもの。そこで救世主となるのが趣味。自分が「楽しい!」と思える行為に没頭することが、仕事からプライベートモードへの切り替えを可能にしてくれるといいます。

「仕事とは無関係の行為を選び、就寝前の習慣にすることが大切です。仕事の不安やプレッシャーが楽しい気分に塗り替えられるのと同時に、『これをやり終えたら後は寝るだけ』という意識づけができ、スムーズに眠りに就けるようになります」(友野先生)

特にコロナ禍におすすめなのが、就寝前に旅行の計画を立てることだそう。訪れたい土地のガイドブックを購入し、気になる場所に付箋を付けたり、マーキングしたり。未来の海外旅行に思いを巡らせることができ、前向きな気分になれます。

「ほかに塗り絵やネイルケアをするのもおすすめです。この2つに共通するのが、単調な作業であること。難しいことを考えることなく、淡々と手を動かすだけ。この単調な作業の繰り返しが、眠気を誘発してくれます」(友野先生)

また、就寝前に楽しむ趣味の定番といえば、読書。ですが友野先生は「難しい内容や仕事に関連するような書籍を選んでは逆効果」と指摘します。心が温まり、なおかつ眠くなったらすぐに本を閉じられるよう、短編集を選ぶようにしましょう。

そして、すべての行為に共通するのが、パソコンやスマートフォンは使わないこと!画面が発するブルーライトは眠りの大敵ですし、ついついメールを開いてしまうこともあり、仕事モードに引き戻されてしまいます。

 

せっかくの睡眠が台なし!目覚まし時計の意外な真実

オンオフの切り替えには、快適な目覚めも大切なポイントです。すっきり目覚められれば、午前中から仕事もテキパキ。終業後に仕事を持ち越す必要もなくなるかもしれません。

「人間の覚醒リズムは視覚から得る光の情報に左右されるため、太陽の光を浴びることがスムーズな目覚めにつながります。理想的なのは、外が明るくなるにつれ、部屋も少しずつ明るくなる環境。そのため遮光カーテンは避け、遮光カーテンをお使いの場合には、少し開けた状態で寝るようにしましょう」(友野先生)

また、すっきり目覚めるために見直したいのが、目覚まし時計だそう。特に春は新たなライフスタイルに慣れておらず、寝坊の不安から目覚まし時計のアラーム音を最大にしている人も少なくないはずですが、これが快適な目覚めを妨げているというのです。

「大きな音で無理やり目覚めさせるようなアラーム音を使用していると、眠った実感が減少する、といった調査報告があります。突然の大きな音が心身の負担となるため、アラーム音が少しずつ大きくなるタイプの目覚まし時計を選びましょう」(友野先生)

友野先生が特に推奨するのが、穏やかなクラシックミュージックをアラーム音にし、徐々に音が大きくなる設定にすること。すると心身も徐々に覚醒し、気持ちよく目覚めることができるそうです。

とはいえ、「それでは起きられるか心配!」という人もいますよね。そうした場合には、目覚まし時計のダブル使いがおすすめ。枕元には徐々に音が大きくなる穏やかなアラーム音をセットし、ベッドから離れた場所に大きなアラーム音の目覚まし時計をセットすれば、半強制的でありながら、快適に目覚めることができるのです。
 
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質の高い睡眠を取ることは、日中のパフォーマンスアップに直結します。それでも新生活が始まる春はどうしても緊張しやすく、心に抱えた負担が睡眠に悪影響を与えることも。

「そうしたときは、意識的に湯船に浸かりましょう。浮力によって体が軽くなり、緊張した筋肉がほぐれてリラックスできます。そして、新生活の緊張も不安もいつかは癒えます。無理に気張らず、『1か月もすれば、きっと慣れるよね』くらいの心持ちでいましょう」(友野先生)

その気軽な心持ちが心身を落ち着かせ、眠りの質も良くなるかもしれません。新生活の始まりに加え、心がざわつくことの多い季節だからこそ、上手にオンオフを切り替え、健やかな毎日を過ごしましょう。

 

睡眠コンサルタント

友野 なお 先生

睡眠コンサルタント、株式会SEA Trinit代表取締役。自身が睡眠を改善したことにより、15kgのダイエットと重度のパニック障害の克服、体質改善に成功した経験から、睡眠を専門的に研究。現在は千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程(社会医学・社会疫学・予防医学)にて健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指し、睡眠と健康に関する研究活動を行う。順天堂大学大学院 修士。日本公衆衛生学会、日本睡眠学会、日本睡眠環境学会 正会員。行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりを得意とし、全国での講演活動、企業の商品開発やコンサルテーション、執筆活動などを行う。

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