カテゴリ:眠り
「新品なのになぜか臭う…」nishikawa社員が教える羽毛布団の臭いの原因と対処法
購入したばかりの羽毛布団!ウキウキしながら広げたはいいものの、なんだか気になる羽毛の独特な臭い…。「買ったばかりなのに臭いが気になって眠れない」と、悩む方も多いようです。そもそも、新品の羽毛布団が臭うのはどうしてなのでしょうか?
そこで今回は、羽毛布団に熱い情熱を注ぐnishikawa社員が、羽毛布団の臭いの原因と対処法をご紹介します。
羽毛布団の臭いの正体は「羽毛の油脂分」
「新しい羽毛布団は、獣臭を感じることがあります。その主な原因は、『羽毛の油脂分』。水鳥から採取した羽毛には油脂分が含まれており、この成分が臭いを発しているのです」それならば、油脂分をすべて取り除いてしまえば良いのでは?
羽毛をしっかり洗ってないから臭うんじゃないのか!と思われるかもしれませんが、実はここには大きな誤解があります。
「羽毛布団の製造過程では、羽毛に付着した汚れや余分な油脂分を落とすため、丁寧な洗浄を繰り返し行います。ですがここで完全に油脂分を落とし切ってしまうと、羽毛がパサパサの状態となり、ふかふか感(嵩高[かさだか])のない布団に仕上がってしまうのです」
ふかふかの質感と上質の寝心地を実現するために、ある程度の油脂分は必要不可欠。nishikawaでは油脂分についての基準を設け、洗浄過程で余分な油脂分を落としていますが、品質を保つために完全に取り除くことはしません。また、羽毛の元々の素材臭、側地の素材臭や加工、商品の保管環境など、様々な要素が混ざり合い、羽毛ふとんの「臭い」にとなることもあります。
それゆえに、新品の羽毛布団でも独特な臭いがしてしまうのです。
ダックかグースか? 羽毛の種類によっても臭いは異なる
羽毛布団に使われる水鳥は、「ダック(アヒル)」か「グース(ガチョウ)」の2種類。この「羽毛の種類」によっても臭いの強弱が異なるようです。「食べている餌の違いにより、ダックの方がより強い臭いを感じると言われています。草食であるグースに対して、雑食のダックは魚や昆虫なども餌として食べるため、獣臭がより強く感じられるようです」
実際に、nishikawaのお客様相談室へ「羽毛布団の臭い」の悩みを寄せられる人のほとんどが、ダック素材の布団を使用しているとのこと。臭いに敏感な人はダック素材ではなく、「グース素材」を選ぶことも対策の1つと言えるでしょう。
まずはこれを試してみて!「布団の中の空気を入れ替える」ことが、臭い対策の第一歩
臭いが気になったときの対処法として紹介するのが「布団の中の空気を押し出して、風を通す」こと。家を例にとっても、新築の建物は新築ならではの臭いがしますが、生活するうちに徐々に薄らいでいきますよね。羽毛布団の臭いも考え方は同じ!布団の中にある空気が新しい空気に入れ替わっていくことで、独特の臭いが徐々に感じにくくなってきます。●臭いが気になった時の対処法
(1)羽毛布団をできるだけ小さく畳み、体重をかけて中の空気をシュ~と押し出す。
これを4〜5回繰り返す。
<POINT>
畳み方に決まりはありません。縦に3つ折り+横に3つ折りしたり、縦に三つ折りした後、ロールケーキのようにくるくる丸めてもOK!
(2)外に干して風を通す。
(3)(1)と(2)の工程を、臭いが気にならなくなるまで繰り返す。
「干す際のポイントは、屋外で『風を通す』こと。羽毛布団を直射日光に長時間当ててしまうと、紫外線の影響で色褪せなどの生地の痛みにつながる可能性があるため、夏の日差しが強い時期は日陰で干すと良いでしょう。
また、羽毛布団は体重をかけないと中の空気をしっかりと押し出すことができません。押しつぶしてしまっても、再び空気を含めば復元するので恐れずにやってみてください!」
羽毛布団を干す時間帯は、太陽が高く昇っていて湿気の少ない、午前10時から午後3時ごろがベスト。日向(ひなた)に干す場合は、生地へのダメージを考えて、短時間に留めた方が良さそうです。
また、天気が悪かったり、高層階で外に布団を干せなかったりする場合は、室内でエアコンやサーキュレーターを回してもOK。その際、羽毛布団の臭いや湿気が再び戻ってしまわないよう、換気をしながら行いましょう。
これはNG!コインランドリーでの丸洗いや、消臭剤の大量使用は要注意
羽毛布団の臭いを取りたい!と思ったときに、方法として思い浮かぶのは「洗濯機での丸洗い」。たしかに、大型の洗濯機を取り揃えているコインランドリーでは羽毛布団も入るため、丸洗いすることも可能です。しかし羽毛の偏りやダマになる可能性があるため、この方法は要注意!「大型の洗濯機で洗うと、遠心力が強くかかることで羽毛に負荷がかかってしまいます。羽毛布団には、羽毛をそれぞれの部屋に分けるための『マチ』と呼ばれる仕切り布が存在しますが、洗濯中にかかる力によりマチが外れてしまった場合、羽毛が一箇所に偏ってしまう恐れがあります。また、外側の生地が乾いていても、中の羽毛までしっかり乾いていないということもよくあるので、そのせいで布団が膨らまなかったり、湿気が原因で臭いがさらに強くなったりする可能性もあるので気をつけましょう。羽毛布団をコインランドリーで洗いたいという方には、コインランドリー洗濯に対応した布団を買うことをオススメします」
また、消臭スプレーを1ヶ所に大量にかけてしまうと、側地の素材やご使用されて汚れが付着している場合は輪ジミが発生したりベタつきの原因となったりしてしまいます。また、きちんと乾燥できていないまま保管してしまうと、カビの原因にもなりかねません。もし消臭スプレーを使うなら、一度にスプレーしすぎないようにし、しっかり乾かしてから使うようにしましょう。
「羽毛布団に湿気は大敵です。シーズンオフで収納する際も、必ず干して汗などの湿気を飛ばしてから収納してください。清潔なシーツやカバー、不織布の袋などに入れて保管すると、ホコリや汚れの予防にも効果的。押し入れに除湿剤を入れるのもオススメです」
臭いに敏感な人はまず、お店で「臭いの確認」をしてから購入を!
最近は、インターネット通販など、お店に行かずに布団を購入するという人も少なくないはず。しかし、届いた後で「臭いが気になって眠れない」となってしまうと、なんだか残念な気持ちになりますよね。羽毛布団は決して安くないお買い物です。だからこそ臭いに敏感な人は、お店に行って実際に臭いを確認してから購入するのが◎。また、お店のスタッフに羽毛の種類を確認し、臭いについて質問してみるのも良いでしょう。届いた羽毛布団は、寝る直前に開封するのではなく、日の高いうちに一度開け、臭いが気にならないかを確認しましょう。少しでも臭いが気になった場合は、「中の空気を押し出して、風を通す」という方法を根気強く繰り返すことが、改善への近道。臭いに関する知識を備えて、快適な羽毛ライフをお過ごしください♪
この記事を見た人は
こんな商品に興味を持っています
人気記事ランキング
おすすめ記事
最近見た商品
この記事に関連するキーワード
この記事が気に入ったら
いいね!しよう