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ANAエアポートサービス×nishikawa。24時間体制の職場に「ちょっと寝ルーム」がもたらしたもの

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ANAエアポートサービス×nishikawa。24時間体制の職場に「ちょっと寝ルーム」がもたらしたもの

昨今、「シエスタ」や「パワーナップ」という言葉を耳にする機会が増えてきました。どちらの言葉も、仕事中の昼寝や仮眠という意味。作業効率アップにも効果的であることが証明されており、近年では制度として昼寝を導入する企業も多いようです。

そうした“従業員の眠り”を考える企業に向けて、nishikawaでは睡眠環境改善のコンサルティングを行う「nishikawaの睡眠改善プログラム」というサービスを提供。このプログラムをご利用する企業のひとつが、ANAエアポートサービス株式会社です。

夜間もひっきりなしに離発着を繰り返す運航を支え、乗客を安全かつ快適に空の旅へとご案内するため、従業員の多くは24時間稼働の交替制勤務。不規則な勤務体制の中、少しでも業務パフォーマンス向上につながる睡眠がとれるよう、ANAエアポートサービスとnishikawaはさまざまな取り組みを一緒に行ってきました。

そこで今回はANAエアポートサービスにお邪魔し、睡眠にまつわるトークセッションを実施!地上での旅客業務を担当する藤川幸穂さん、nishikawaのスリープマスターとして睡眠の啓蒙活動を担う小切山仁恵の対談から、睡眠の重要性はもちろん、睡眠が与える仕事への影響についてもひも解きます。

 

不規則にならざるを得ない、24時間稼働の交替制勤務

—— 早朝便から深夜便まで、乗客を空の旅へとご案内する航空業界。働き方も特殊なイメージがありますが、実際にはどうなのでしょう?



藤川さん: おっしゃる通り、少し特殊かもしれません。私のようにお客様を飛行機へとご案内する地上係員のほか、空港ではさまざまな職種の人たちが働いています。夜間も絶え間ない運航体制の中で、お客様の安全をお守りし、快適な空の旅へとご案内するため、私たちは24時間稼働の交替制勤務。空港のどこかで、常に誰かが業務に当たっています。

小切山: ANAエアポートサービスの睡眠改善プロジェクトに参加したとき、従業員の皆さんからいろいろなお話を伺いましたが、本当に大変なお仕事ですよね。日勤の方も夜勤の方もいらして、出勤時間は日によってまちまち。「朝起きて、夜眠る」という生活リズムを保つのは、簡単なことではありません。

藤川さん: 私は日勤帯の業務に当たっていますが、朝5時に出勤することもあれば、お昼過ぎに出勤することもあります。起きる時間も出勤時間に左右されるため、生活リズムを整えるのは、やはり大変ですね(苦笑)。不規則な生活だからこそ睡眠が大切と思いつつも、なかなか改善できずにいました。

小切山: 睡眠は、体の疲れだけでなく、脳の疲れを回復させるためにも非常に重要です。睡眠の質を高める=仕事のパフォーマンス向上につながることは、科学的にも実証されています。とはいえ、藤川さんのお仕事の性質上、個人の力で改善するのは難しいことですよね。
 

プレッシャーに打ち勝つためにも十分な睡眠が大事!

—— 特殊な勤務形態であっても有意義な睡眠をとり、仕事のパフォーマンスにつなげる。これが「nishikawaの睡眠改善プログラム」を導入された目的ですね。

藤川さん: 私たちの仕事には、健康な体と集中力が欠かせません。これを維持するためには睡眠だけでなく、生活全体を見直す必要があります。nishikawaとの取り組みは、その第一歩でした。起床や就寝時間が不規則にならざるを得ない仕事だからこそ、まずは睡眠を改善し、パフォーマンス向上につなげようと「nishikawaの睡眠改善プログラム」を導入しました。



小切山: 取り組みの第一段階として、まずは従業員1000人の方を対象としたアンケート調査を行いました。そこで浮き彫りになったのが、やはり睡眠時間の不規則さ。特にシフト勤務では夜勤→夜勤明け→早番と続くこともあるので、そうしたケースでも、いかに効率的に睡眠時間を確保するか。ここに大きな課題を感じていらっしゃるのかな、という印象でした。

藤川さん: そうなんです。私が業務に当たっている羽田空港の国内線は、始発便が6時15分の出発。始発便の業務を担当する日は、深夜2時くらいには起床しなくてはいけません。すると、しっかり睡眠をとるためには、遅くとも20時までに寝る必要があります。でも、寝ようにもなかなか寝つけず、結果的に睡眠時間が削られてしまうんです。

小切山: アンケート調査からも、同様のことが明らかになりました。深夜に就寝する毎日が続いていたのに、今度は夕方には眠らなくてはいけない。理想的な睡眠時間を確保するには、就寝時間を極端に前倒しする必要があります。これが24時間制シフトの難しいところですよね。



藤川さん: それでも私たちの仕事は、眠気を伴った状態では勤まりません。地上係員の役目はお客様を迅速に、気持ちよく飛行機までご案内すること。私たちが少しでももたつけば、お客様の時間を無駄にしてしまいます。常にタイムプレッシャーとの戦いですが、集中力を保ち、正確かつ迅速に業務を遂行するためにも睡眠が重要だと感じています。

小切山: 睡眠中は、感情を司る扁桃体の活動が活発になり、日中に感じたさまざまな感情やストレスなどを和らげる効果があります。睡眠不足だとその働きが低下し、イライラしたり、落ち込みやすくなったりとメンタル面に悪影響を及ぼしてしまいます。感情のコントロールを上手に行い、ストレスを溜め込まないためにも、睡眠をしっかりとることが大切なんです。
 

2種類のベッドを導入したANAエアポートサービス専用「ちょっと寝ルーム」!

—— 心身にとって大切な睡眠。その実態を探るためのアンケート調査を行ったあと、具体的にどのような取り組みをされたのでしょう?



小切山: まずは睡眠の課題を可視化するため、睡眠計測を行いました。アンケート結果をもとに、特に課題の多かった部署から計29名の方にご参加いただきましたが、やはり課題は睡眠効率の悪さ。スリープマスターによるアドバイスの実践やnishikawaの寝具を使用してもらうことで、数週間、睡眠の改善に取り組んでいただきました。その結果、睡眠効率・睡眠の質ともに改善。不規則な生活の中でも、就寝前の行動や睡眠環境を変化させることで、睡眠効率を上げられることが分かりました。

また睡眠改善には、個人の意識もとても大切です。睡眠計測に参加したことで、継続的に睡眠改善に取り組んでいきたいという方が96%もいらっしゃったのは、とても良い兆しだと思いました。そこで、睡眠への関心を引き続き持っていただくためにも、入社2年目の皆さんに向けたオンラインセミナーの実施や、nishikawa独自の仮眠スペース「ちょっと寝ルーム」の導入も続けて行いました。

藤川さん: 「ちょっと寝ルーム」の導入にあたっては私も、事前の実証実験に参加しました。以前からきちんとした仮眠スペースが整備されていましたが、しっかり横になってしまうと休憩明けにちょっとしたダルさを感じていたんです。それがnishikawa監修の「ちょっと寝ルーム」になることで、どんな変化が起こるのだろう?とても興味津々でした。

小切山: 藤川さんが実感されたように、昼寝は完全に横にならないほうがいいんです。完全に横になってしまうと深い睡眠に入ってしまうため、起き抜けにダルさを感じやすくなります。また、昼寝で気をつけるべきもうひとつのポイントは「時間」です。推奨される時間はお昼の12〜15時の間に20分程度。それより長く眠ってしまうと、夜の眠りに影響が出るからです。



藤川さん: 私はそのことを知らず、仮眠スペースを利用するときは、完全に横になっていました(笑)。その点、nishikawaの「ちょっと寝ルーム」は、程よく傾斜のついたベッド。小切山さんのおっしゃる通り、起き抜けの感覚が違いましたね。同時に仮眠をとることがひとつのリフレッシュ行為になったのか、休憩中から休憩明けへの切り替えがしやすくなったんです。



小切山: 仮眠をとると体も頭もすっきりしますし、気分が切り替わりますよね。仮眠を区切りに、「午後も頑張るぞ!」というような(笑)。ただ、ANAエアポートサービスには夜勤の方も多くいらっしゃいます。そこで2種類のベッドを導入したんです。完全に横にならないことが推奨される昼寝に対し、夜間の場合はきちんと横になり、時間的にも長めの仮眠が必要。そのため、夜勤の方に向けてフルフラットのベッドも導入しました。

藤川さん: なるほど!私は傾斜のついたベッドしか利用していませんが、2種類のベッドを導入いただいた理由はそこにあったんですね。ANAエアポートサービスには本当にさまざまな職種がありますが、特に夜勤が多いのが、飛行機の駐機場エリアで働く人たちです。航空用語では「グランドハンドリング」と呼ばれ、駐機場の整備やお荷物の積み下ろしを担当しています。



小切山: 夜勤の方にも実証実験にご参加いただきましたが、実は深夜3時から朝6時は、体温がもっとも下がる時間帯。体温の低下に比例するように集中力も低下傾向にあるため、夜間の仮眠はしっかり90分程度が理想的です。人の眠りはレム睡眠とノンレム睡眠の繰り返しから構成され、そのワンサイクルが約90分なんです。90分の仮眠が難しい場合には、少なくとも60分。夜勤の方には、そのようにお伝えしています。
 

眠りへの意識と睡眠の質の向上が、企業全体を元気に!

—— 実証実験を経て、2022年から「ちょっと寝ルーム」が本格的に導入されたそうですね。ご感想はいかがでしょう?



藤川さん: 実証実験への参加を周囲に自慢してしまったくらい、とても話題になったんです。「nishikawa」というと寝具の老舗。実はANAエアポートサービスが2019年に導入したファーストクラスとビジネスクラスのシートにも、nishikawaの技術が採用されています。それだけに「仮眠スペースが新しくなったんだって。しかも、nishikawaさんらしいよ!」と(笑)。

小切山: 話題になっていたなんて、なんて嬉しいお言葉!仮眠をとることの効果はもちろん、何よりも大切なのは、働く皆さんが睡眠の重要性を気に掛けることです。睡眠時間が不規則にならざるを得ない仕事であっても、職場に「ちょっと寝ルーム」があるだけで、睡眠への意識がちょっとずつ変わると思うんです。

藤川さん: 同期の間でも「利用した?」のフレーズが合言葉のようになっていましたし、私自身休憩時間の大切さをより強く認識するようになりました。飛行機の運航上、悪天候などによる遅延・欠航などのイレギュラーが付き物の仕事ではありますが、だからこそ、効率的な休憩が大事。「ちょっと寝ルーム」が社内にあることで、その意識が根付いた気がします。

小切山: ありがとうございます。「nishikawaの睡眠改善プログラム」の狙いは、まさにそこにあります。「ちょっと寝ルーム」の存在が意識づけのきっかけになり、仮眠だけでなく、夜の睡眠を見直すきっかけになる。すると、企業全体がより元気になりますよね。ANAエアポートサービスとの取り組みを通じ、今後も睡眠の大切さをお伝えしていきたいと思います。

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