2021年12月27日 カテゴリ:眠り

自律神経の乱れに効くヘッドマッサージ!ストレスを和らげてぐっすり眠れる方法を紹介

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自律神経の乱れに効くヘッドマッサージ!ストレスを和らげてぐっすり眠れる方法を紹介
国民の5人に1人が「慢性的な不眠」とも言われる昨今。不眠にはさまざまな原因が挙げられますが、そのひとつがストレスです。最近では感染症への不安や生活環境の変化による「コロナ不眠」という言葉も聞かれ、眠りづらさを実感している人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ぐっすり眠るためにリラックスできるヘッドマッサージをレクチャー!教えてくれるのは、ヘッドスパ美容研究家として活動する山本幸恵さん。独自の「深頭筋マッサージ™」を開発し、これまで3万人以上に施術をしてきたゴッドハンドの持ち主です。

 

ストレスによって凝り固まった頭の筋肉にアプローチ!

 ストレスを受けると、どうして眠りづらくなるのか。その一因は自律神経の乱れにあります。自律神経は交感神経と副交感神経から成り、この2つが上手にバランスを取りながら機能していますが、ストレスによって双方のバランスが乱れてしまうのです。

「人は緊張状態にあるとき、体が強張りますよね。これは活動モードのときに優位となる交感神経が働いているから。交感神経が優位になると、筋肉が収縮するのです。つまりは日常的にストレスに晒され、緊張状態にある人は交感神経優位に傾きやすく、筋肉も強張りっぱなし。これでは疲れやすく、眠りづらくなるのも仕方ありません」(山本さん)

自律神経は体のあらゆる働きを司り、睡眠も例外ではありません。筋肉の収縮をもたらす交感神経とは反対に、リラックスモードのときに優位となる副交感神経の働きが眠気をもたらします。となれば、自律神経の乱れが不眠を引き起こすのも納得。そして、ヘッドマッサージが不眠解消に効果を発揮する理由もまた、自律神経にあるといいます。

「自律神経の中枢は脳にあり、さらに私たちの脳は頭蓋、そして筋肉に覆われています。その構成は、前頭筋、側頭筋、後頭筋、さらに頭頂部を広く覆っている帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)と呼ばれる筋膜。頭のマッサージによって、凝り固まった筋肉をほぐし、自律神経の中枢に働きかけることで、交感神経優位に傾いた状態を緩和してあげるのです」(山本さん)

山本さんが開発したマッサージの名称が「深頭筋マッサージ™」なのも、頭の筋肉に深くアプローチするから。頭の筋肉に働きかけるマッサージは、全身の血行を促進し、乱れた自律神経のバランスを整えます。

 

寝る直前に!「ペットボトル枕」の快眠メソッド

頭の筋肉をほぐすことの大切さをお伝えしたところで、ここからは実践編!快眠につながる2つのセルフマッサージをご紹介します。2つに共通しているポイントは、自身の頭の重さを上手に使い、筋肉に働きかけるということ。セルフマッサージは力の加減が難しく、腕や指先が疲れてしまいがちですが、自重を利用するためその心配はありません。

最初にご紹介するのは、眠気をもたらす副交感神経に働きかけ、就寝前に布団やベッドで実践できる快眠メソッド。空になった500mlのペットボトルさえあれば、今夜からでも取り入れられます。ただし、ペットボトルは炭酸飲料に使用されるような丈夫なタイプ、なおかつ表面に凸凹のないタイプを用意するのがポイントです。

1.500mlペットボトルに45℃程度のぬるま湯を入れる。枕を外した状態で仰向けになり、首の後ろにペットボトルをセットする。
2.全身の力を抜き、4秒かけて息を吸い、6秒かけて吐くという深呼吸を3セット。
3.次に左を向き、2と同様の深呼吸を3セット。さらに右向きでも3セット。
4.顔を正面に戻し、左右に5つずつある目回りのツボ(陽白・攅竹・太陽・晴明・承泣)を左右1カ所ずつ両手で押しながら、そのたびに2と同様の深呼吸を1セット。
5.首の後ろにセットしていたペットボトルを後頭部にずらし、首をゆっくり左右に振る動作を10往復。
6.最後にペットボトルを首の後ろに戻し、2と同様の深呼吸を3セット行う。

 

「副交感神経は首の後ろに集中するといわれ、筋肉は温めると弛緩する性質を持ちます。ぬるま湯によって筋肉を温めつつ、効率的に首の後ろの筋肉をほぐすメソッドです。気持ち良くて途中から寝てしまう人もいるほど。ただし、ペットボトルをセットしたまま寝てしまっては首に負担がかかるので、眠るときは普段の枕を使うようにしてくださいね」(山本さん)

 

「筋肉が緩むバスタイム」に行いたい快眠メソッド

次にご紹介するメソッドは、さらに簡単!何の道具も必要ありません。温めると緩むという筋肉の性質を利用するため、お風呂でトライするのがおすすめです。浴槽のヘリを活用することで身体に力を入れることなく、頭の筋肉にアプローチできます。



1.浴槽のヘリに肘をつき、手はこぶしを握る。特に人差し指と中指の第二関節にこめかみ周辺を当てるようなイメージで、こぶしの上に頭をのせる。
2.こぶしに頭の重さをかけたまま、こぶしでくるくると後ろ方向に5回円を描く。
3.こめかみ~側頭部を中心に、自分が気持ち良いと思える範囲に2の動作を繰り返す。
4.浴槽のヘリに肘をついたまま、今度は天井を見上げるようなイメージで耳後ろにあるくぼみをこぶしの上にのせる。
5.こぶしに頭の重さをかけ、そのまま5秒間キープ。これを耳後ろのくぼみから後頭部、首の付け根にかけ、全体的に繰り返す。

「人は何かに集中すると歯を食いしばり、こめかみ周辺の筋肉に負荷がかかる傾向にあります。これをほぐしつつ、自律神経の集中する首後ろの筋肉にもアプローチするメソッドです。バスタイムはもちろん、日中、ボーッとしたときにもおすすめ。こめかみは目にも近いため、目も頭もすっきり。肘をつける環境なら、お勤め先のデスクでも実践できます」(山本さん)

 

気になる「お顔のたるみ」にも!すっきり起床メソッド

さらにもう一つ、すっきり目覚めるためのメソッドもご紹介しましょう!こちらも何の道具もいらず、起床したらすぐに実践できます。頭の筋肉は顔にも続いていることから、表情まで生き生き。気になるお顔のたるみにも効果的です。



1.両手の指を軽く広げ、すべての指で耳を囲むようにして、指の腹を頭皮に当てる。
2.筋肉を捉えることをイメージしながら、側頭部の地肌を頭頂部に向かって持ち上げるように、5秒ほどかけて指をスライド。このとき爪を立てないように注意する。
3.頭頂部にたどり着いたら、そのまま左右の指を交差させて、頭頂部の筋肉を持ち上げるようにぎゅっと指圧。1~3を5回程度繰り返す。

「大事なのは、あくまでも頭の筋肉にアプローチすること。そのためには頭髪の上から指圧するのではなく、髪の毛の間に指を入れ込み地肌に触れることがポイントです。このとき爪を立ててしまうと、頭皮に傷がついたり痛みが出たりとストレスを増やすことにも繋がってしまうので、注意してください」(山本さん)
 
***

山本さん直伝のヘッドマッサージを実践すれば、夜はぐっすり、朝はすっきり目覚められるはず!そして、習慣化して頭に触れていると、頭のコリ具合から、日々の自分の状態の変化が感じられるようになるといいます。

「頭の筋肉が凝り固まっているなら、それは疲れている証拠。緊張にしても不安にしてもイライラにしても、そういった『心のコリ』は顔の表情に表れます。その表情を作っているのは直接的には顔の筋肉ですが、顔の筋肉と頭の筋肉は地続きのため、頭にも蓄積したストレスがダイレクトに表れます」(山本さん)

さらに山本さんは「日常的なヘッドマッサージを通じてご自身の頭に触れ、頭部のコリに気づいたら、まずは自分を褒めてあげてください」と続けます。自身の疲れをネガティブに捉えては、ストレスが溜まるばかり。疲れを「がんばっている証拠」と捉え、ポジティブに向き合いながら、快眠をもたらすマッサージを行えば、頭だけでなく心まで軽くなるはずです。


 

ヘッドスパ美容研究家/深頭筋ヘッドセラピスト

山本幸恵さん

2006年から7年間、日本初のオーナーセラピストとしてヘッドスパ専門サロンを経営。独自に開発した「深頭筋マッサージ™」「顔筋矯正マッサージ」が多くのメディアに注目され、これまでに施術をした人数は3万を超える。現在は東京・新宿区にて完全予約制のプライベートサロン『ヒーリングヘッドセラピー ティファレス』を運営し、独自の施術で癒しを提供し続けている。その根底にある考え方やセルフケアの方法を世に伝えるべく、メディアへの出演も多数。https://www.yukie-head.com/

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