カテゴリ:眠り

「ちゃんと眠らなきゃ」が眠りを遠ざける理由。脳を休める“手放し”の習慣

loading
「ちゃんと眠らなきゃ」が眠りを遠ざける理由。脳を休める“手放し”の習慣
「明日は大事なプレゼンがあるから、早く寝ないといけない」「もう深夜1時……あと数時間しか眠れない」と、布団の中で時計を見て焦るほど、かえって目が冴えてしまった経験はありませんか? 

実は、良質な睡眠を追求しようとする真面目な姿勢、睡眠努力こそが皮肉にも不眠を招く最大の要因となることがあります。

本記事では、なぜ「ちゃんと眠ろう」という意識が逆効果になるのか、その驚きのメカニズムを、「青山・表参道 睡眠ストレスクリニック」の院長の中村真樹先生に解説いただきました。

焦りを手放し、自然な眠りを引き寄せるための具体的なリラクゼーション法も合わせてご紹介します。 
 

監修者さまプロフィール

 

青山・表参道 睡眠ストレスクリニック院長

中村真樹先生

日本睡眠学会総合専門医・指導医。東北大学医学部卒業、東北大学大学院医学系研究科修了後、東北大学病院精神科で助教、外来医長を務める。その後、睡眠総合ケアクリニック代々木院長を経て、2017年「青山・表参道 睡眠ストレスクリニック」を開院。臨床と研究、両面の実績があり、睡眠に悩む多くの患者さんの治療にあたっている。ビジネスパーソン向けの書籍『仕事が冴える眠活法』(三笠書房)も話題に。
https://omotesando-sleep.com/

脳の悲鳴に気づいていますか?「眠れない」の背景にあるもの

私たちの脳は、体重のわずか2%ほどの重さしかありません。しかし、全身が必要とする血液の15%、酸素の20%を消費する、非常にエネルギー消費の激しい臓器です。 起きている間、脳は常にフル稼働しており、それに伴って「老廃物」が蓄積していきます。

脳の休息時間である睡眠時間を削ると、脳という情報処理システムのオーバーワークが続く状態になります。そして脳の神経活動に伴う老廃物・疲労物質が蓄積していき、神経活動の低下や集中や注意力の低下、思考力の低下につながるのです。
 

眠りへの焦りが起こる瞬間

睡眠への焦りは多くの場合、翌日の活動に対するプレッシャーや、時間の制約から生まれます。 

・起床への不安
帰宅や就寝が遅くなり、睡眠時間が削られることを自覚すると、「しっかり起きられるか」という不安が募ります。この不安自体が、深い眠りを妨げてしまいます。 

・脳のオーバーワーク
寝る直前まで仕事をしたり、難しい情報を処理したりしていると、脳の興奮が冷めません。 脳を鎮めるには、少なくとも就寝前の90分間はリラックスタイムを確保する必要があります。 

 

睡眠努力が裏目に出る理由

なぜ「眠るための努力」が裏目に出てしまうのでしょうか。そこには自律神経とホルモンの複雑な関係があります。 

・交感神経のスイッチが切れない
本来入眠には、副交感神経を優位にするために、心身をリラックスさせることが不可欠です。 しかし、「ちゃんと眠らなきゃ」と意識を集中させたり、眠るために必死に何かをしようと努力したりすること自体が、心身を緊張させ、脳の活動を高めてしまいます。
その結果、活動モードの交感神経が優位になり、脳が覚醒してしまうのです。 

・ストレスホルモン「コルチゾール」のいたずら
覚醒に関わるホルモン「コルチゾール」は、夜間には分泌が減り、目覚める2〜3時間前から増えて起床をサポートする働きがあります。 ところが、強いストレスを感じていると、抗ストレスホルモンとしてのコルチゾールが増加し、夜間になっても減少しません。

これが「疲れているのに眠れない」という覚醒状態を作り出します。
「眠れないことへのストレス」が、さらに眠りを妨げるという負のスパイラルに陥ってしまうのです。 
 

今日から手放していい「思い込み」

不眠のストレスを和らげるには、まず心の中にある「完璧な睡眠」への執着を手放すことから始めましょう。 
「疲れやストレスを感じるときほど、仕事や嫌なことは考えず、終業後や帰宅後のせっかくの夜のひと時は自分のために使いましょう」と中村先生は話します。

・「明日のことは明日考える」の精神
脳が疲れているときほど、思考はネガティブになりがちです。 布団の中で悩んでも、建設的な答えは出ません。「今は休む時間。明日のことは明日考えよう」と開き直る勇気が、精神的疲労を溜めないコツだと先生は言います。 

・休日だけの「寝溜め」に頼りすぎない
平日の睡眠不足を、休日の長時間睡眠で帳消しにするのは難しいものです。 
むしろ休日は、睡眠に執着するより、友人との外出やショッピングを楽しんだり、趣味に没頭したりと、気分転換の時間をしっかり作ることを先生はおすすめされています。 
 

焦る時ほど取り入れたい「リラクゼーション法」



「眠ろう」と力む代わりに、身体の緊張を物理的に解き、脳へリラックスの信号を送る意識を持つことから始めましょう。


1.数息法(6-6呼吸)
「4-7-8呼吸法」など複雑なものもありますが、秒数を数えることに集中しすぎるとかえって眠れなくなることもあるそう。中村先生のおすすめは、最もシンプルな「数息法」です。
苦しくならない程度になるべくゆっくり同じリズムで「吸って・吐いて」を繰り返すことが重要だと言います。
 
・手順:
鼻から6秒かけてゆっくり吸い、口から6秒かけてゆっくり吐き出します。 


2. 簡便な筋弛緩法
ストレスで無意識にこわばった筋肉を、あえて一度緊張させてから抜く方法です。 就寝前に軽くストレッチをしてから行いましょう。

・手順:
ふとんの中で大の字になり、息を大きく吸って約10秒間、全身にぐーっと力を入れます。 その後、一気に息を吐き出しながら全身の力を抜きます。 
・ポイント:
脱力したあと解放感を味わいながら、数息法の深呼吸も取り入れるとさらにリラックス効果が高まります。

3.入浴
ゆっくり温めのお湯に浸かることで副交感神経を優位にすることができます。リラックス効果のある森林系のアロマの入浴剤や、爽やかな柑橘系の香りの入浴剤を使うのが中村先生のおすすめです。

「湯船に浸かり、体の芯まで温まり、風呂から出て、湯冷めして深部体温が低下しだすと眠気が起きやすく、眠りも深くなるとされています」(中村先生)

深部体温が下がり始めると副交感神経が優位になり、自然と眠気を感じるようになります。そのため、就寝の1~2時間前に入浴を済ませておきましょう。

▼参考
快眠入浴法|眠りのレシピ


4 香りと光の演出
・光
蛍光灯のような白色光は脳を覚醒させます。夕暮れ時のような「電球色」のライトはリラックス効果があり、副交感神経を優位にさせます。
就寝前は生活に支障が出ない程度まで明るさを落として過ごしましょう。 

・香り
自分が好きなアロマを焚くのも効果的です。特に森林系やハーブ系の香りはリラックス効果を高めます。ただし、防災の観点からキャンドルではなくディフューザーを活用するのがおすすめです。
 

夜のひと時を「自分のため」に

「ちゃんと眠らなきゃ」というプレッシャーを感じたら、それはあなたが日々を懸命に生きている証拠。 

でも、今夜だけはその荷物を下ろして、温めのお湯に浸かったり、お気に入りのアロマを焚いたりして、自分を慈しんであげてください。 

脳が求めているのは、完璧な睡眠スケジュールではなく、あなたの心が「心地良い」と感じる時間なのです。
 

おすすめのnishikawa寝具

[エアーSX]マットレス


睡眠の真の目的は、単なる休息ではありません。
脳活動によって生じた老廃物を排出し、脳を修復することにあります。 
深い眠りの間に、脳脊髄液の流量が増え、老廃物がどんどん押し流されます。この「脳のクリーニング」を支えるのが、質の高い寝具です。

「心地良い」という感覚は、副交感神経を優位にする強力なスイッチです。
 体圧を分散し、無理のない寝姿勢を保つ[エアーSX]マットレスは、身体の緊張を解きほぐし、脳が安心して休める環境を作ります。

▶︎ブランドサイトはこちら
 

この記事を見た人は
こんな商品に興味を持っています

この記事の関連カテゴリ

最近見た商品

この記事に関連するキーワード

「ちゃんと眠らなきゃ」が眠りを遠ざける理由。脳を休める“手放し”の習慣

この記事が気に入ったら
いいね!しよう