2020年10月30日 カテゴリ:眠り

布団屋さんが教える正しい枕の選び方|寝違いの原因は身体に合わない枕かも?

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布団屋さんが教える正しい枕の選び方|寝違いの原因は身体に合わない枕かも?
毎日、朝起きると首が痛い――。その原因、枕にあるかもしれません。枕を正しく使えていなかったり、自分の身体に枕が合っていなかったりすると、首の痛みや肩こり、さらにはイビキや不眠の症状を引き起こすことも!
 
そこで寝具のことを知り尽くしたスリープマスターが、首の痛みの理由はもちろん、正しい枕の使い方から選び方まで、じっくりレクチャー。今一度、枕と向き合えば、爽快な朝を迎えられるはずですよ!
 

頭だけじゃない!「首を支える」ことが枕の最重要任務

そもそも枕の役割とは、首を支えること。実は頭を支えること以上に、首を支えることが重要なんです。
 
寝起きに首の痛みを感じるのも、その原因の多くが、枕が首を支えられていないから。すると無意識のうちに身体に負担がかかり、首の痛みや肩こり、さらにはイビキや不眠の症状まで引き起こしてしまうことがあります。
 
反対に身体に負担がかかりにくい寝姿勢とは、布団の上でも、自然にまっすぐ立ったときの姿勢をキープできている状態。しかし頭から首筋、肩口にかけてのラインはS字のカーブを描いているため、ただ布団に仰向けになるだけでは、カーブの部分にすき間が生じてしまいます。
 
このカーブのすき間を埋めることが枕の重要な役割であり、身体の負担を軽減させるポイント!すき間をきちんと埋めることで身体が安定し、快眠につながるというわけです。

 

枕を正しく使って痛みを解消する「引き寄せ」の法則!

そこで首の痛みの理由として考えられるのが、間違った枕の使い方!
 
枕に頭だけをのせた状態で寝てしまい、肩口にかけて生じるカーブを埋められていない可能性があります。頭だけでなく首はもちろん、肩口まで枕を当てるのが、正しい枕の使い方です。
 
正しく枕を使うコツは、枕に頭をのせた状態で枕の下端を両手でつかみ、肩口までトンッと当たるまで、しっかり引き寄せること。
 
とは言え、逆に引き寄せすぎてもNG。引き寄せすぎては肩全体が枕にのってしまい、今度は背中が浮いてしまいます。あくまでも「肩口まで」を意識してくださいね!

 

正しい枕選びの3カ条!「高さ・大きさ・素材」



正しく枕を使っても首の痛みが続く場合、枕が合っていない可能性も!枕を見直す必要があります。
 
そこで自分に合った枕を選ぶためにチェックしたいのが、「高さ・大きさ・素材」の3つ。それぞれ、チェックすべきポイントを見ていきましょう!
 
【POINT 1:高さ】
枕は高すぎても低すぎても良くなく、特に注意したいのが「後頭部と首の高さ」です。後頭部が高いと頸椎が圧迫され、首の痛みやこりの原因に。首が高いと首筋の筋肉に負担がかかるばかりか、顎が上がり、口呼吸を引き起こすことも。反対に低すぎる枕では頭が不安定になり、やはり首に負担がかかります。また、横向きに寝返りを打っても対応できるよう、中央部が低く、両サイドが高めになった、立体的な枕が理想的です。
 
【POINT 2:大きさ】
理想的な枕の幅は、自分の頭3つ分。左右どちらに寝返りを打っても、頭が落ちないようにするためです。そして、きちんと肩口までカバーできるだけの奥行きも必要。人の身体は千差万別のため一概には言えませんが、「幅60cm以上、奥行き40cm以上」が平均的なサイズの目安です。
 
【POINT 3:素材】
身体を休めるには心地良さも大切。そのため素材に関しては、お好みで選ぶのが一番!主な素材として「クッション性の高いウレタンフォーム」「ふんわり柔らかく、弾力性のあるポリエステル綿」「耐久性・通気性・弾力性に優れ、丸洗い可能なパイプ素材」「適度な硬さとひんやり感が気持ちいいそば殻」などがあるので、実際に試しながら選ぶのがおすすめです。
 
特に「枕の高さ」に関しては、どの程度が適切なのか、自分ではわかりにくいもの。ぜひnishikawaのスリープマスターが常駐するお店を訪れ、相談してみてください。プロの知識と経験により、自分の身体に合った枕を選んでもらえますよ!
 
 

「寝返り」ができていないことも首の痛みの原因に!

勘の良い方は、すでにお気づきかもしれません。朝起きると首が痛い原因の一つに挙げられるのが、実は「寝返り」です。
 
すでにご紹介した通り、枕は寝返りを想定して選ぶのがポイント。寝返りと聞くと眠りが浅いときに打つイメージをお持ちの方もいますが、むしろ、快眠を得るためには必要不可欠な現象なんです。
 
睡眠中は寝返りを打たなければ、ほとんど同じ姿勢のまま。ずっと同じ姿勢のままで眠っていては、敷き布団と接している身体の面が圧迫され、血流や体液が滞ってしまいます。その結果、首の痛みや肩こり、腰痛を引き起こしかねません。
 
さらに寝返りには、体温を調節する働きもあります。寝返りを打つことで、睡眠中にあたたまりすぎた部分の熱を放出。夏の熱帯夜に寝返りの回数が増えるのも、体温調節のためといった側面があります。
 
ただし、寝返りは多いほうが良いかというと、ちょっと違います。あまりに寝返りを打つと頻繁な動きによって、眠りが浅くなってしまうからです。
 
理想的な寝返りの数は、一晩に20回程度。程良い寝返りを保つためには、やはり枕をはじめとした寝具選びが大切!左右に寝返りを打っても頭が落ちないサイズの枕を選び、身体にかける布団は軽めを選ぶこと。重い布団をかけた状態では、寝返りの妨げになってしまいます。

 

全体重の約8%が頭の重さ!「へたりの放置」も要注意

すべてのポイントをカバーした枕を使っていても、いつかやって来るのが枕の寿命です。
 
人の頭の重さは、全体重の約8%を占めるとも言われます。その重さを毎晩のように支えているのですから、少しずつ中身がへたって高さが低くなったり、弾力性が損なわれたりするのも仕方ありません。
 
枕の寿命は中の素材によって異なり、耐久年数の目安は「綿素材2~3年」「フェザー2~3年」「ウレタンフォーム2~3年」「パイプ素材3~5年」「そば殻1~2年」です。
 
経年によるへたりを放置したまま枕を使用するのは、自分に合わない枕を使うのも同然。首の痛みを引き起こしかねないため、「最近、枕が合わないな」と感じたら、買い換えを検討してみてくださいね!
 
***
 
首の痛みを解消するにはもちろん、自分に合った枕を選び、正しい使い方をすることは、質の高い眠りを得るために欠かせません。
 ご自身の眠りに少しでも不安や不満を感じている方は、ぜひ、枕を見直してみてくださいね!

 

オススメの枕

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お好みの素材や高さを選んでいただけるよう、多種多様な枕を用意。お悩みに応じて自分好みの枕を選んでみてくださいね!
   
 

スリープマスター

富下 瞳

眠りのスペシャリスト「スリープマスター」は、nishikawa・日本睡眠科学研究所認定の資格取得者。眠りのメカニズムや、寝具についての知識を保有し、快適な睡眠環境づくりのアドバイスを行います。テレビ・ラジオ・雑誌など多方面のメディアで幅広く活躍しています。

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