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泣いた日はなぜぐっすり眠れるの?涙活とドライアイ、眠りの関係

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泣いた日はなぜぐっすり眠れるの?涙活とドライアイ、眠りの関係

感動する映画を観た日や、友人やパートナーの話に思わずもらい泣きをした日。涙を流したあとは、いつも以上にぐっすり眠れた経験のある人は多いのではないでしょうか?

今回は、睡眠コンサルタントの友野なお先生に涙と睡眠の関係についてお話を伺いました!大人になるとどうしても我慢しがちですが、涙は心と体にとってポジティブなものであるといいます。
 

共感して流す涙は心をリラックスさせる


——泣いたあとは、ぐったり疲れるというか、すごく眠たくなります。どうしてなのでしょうか?

涙を流すことで副交感神経が優位になり、不安や緊張が緩和されるといわれています。ただ、どんな涙でもいいわけではなくて、特に心を安らかにしてくれるのは「共感して流す涙」です。

何かに感動したり、共感したときに涙を流すことで、別名愛情ホルモン、幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が分泌されます。脳の疲れを癒して心を安定させてくれるホルモンによるそのリラックスした状態が、結果として睡眠の質の向上に一役買ってくれると考えられています。

一方、睡眠障害を持つ人のドライアイの有病率が高いことがわかっています。目の渇きと睡眠の因果関係はまだ明らかになっていませんが、涙の量と心の健康には何かしらのつながりがあるのではないかといわれています。

——「涙活」という言葉が流行したことからも、「大人だって泣きたいときもあるよ...」と泣くことが肯定された風潮を感じます。

「涙活サークル」といって、人の話で涙を流すユニークな集まりもあるそうです。もらい泣きも共感して流す涙なので、理にかなっています。

頑張り屋さんの方は特に、涙を堪えがちです。たとえポジティブな理由の涙じゃなかったとしても、感情に素直になれた日はぐっすりと眠れたりするものです。誰かに話を聞いてもらったり、聞いてくれる人がいなければ紙に書き出してみたり。涙は決してネガティブなものじゃない、むしろ心を浄化してくれるポジティブなものだと捉えてもらいたいです。
 

周りの目を気にせずに、思いっきり泣ける環境を


——涙活におすすめしたいコンテンツはどんなものですか?

共感しやすいものは人それぞれですが、ドキュメンタリー映画はおすすめですよ。悲しい話よりも、自分に近い境遇の人が苦しい中でも頑張ろうとする姿が描かれている作品など、自分の心が揺れ動くものをストックしておいて、思いっきり泣きたいときに観るようにするのがいいと思います。

あとは、周りの環境を整えることも重要です。一人で映画館に行くとか、家族がいないとわかっている日を選んで、誰もいない部屋で映画を観たり。5分以上、思いっきり涙を流せる環境を見つけてみてください。

——先程の「もらい泣き」も1つのヒントになりそうですね!



人の話を聞くことで流す涙も、心をスッキリとさせてくれます。実は人には、相手に親切にすることで自分の心がケアされる作用があるみたいです。誰かをケアすることが自分をケアすることにつながる。辛いときはなかなか難しいと思うんですけど、少し気持ちに余裕があるなら他者の話に耳を傾けることもいいかもしれません。
 

涙活後のむくみ対策!


——涙活がおすすめの一方で、泣いた次の日にむくんでしまうのも気になりますよね...。むくみ対策を教えてほしいです!

寝る直前に泣くとどうしても腫れが残りやすくなってしまうので、泣き止んだあと少し冷やして、できればそのあと温めてもらいたいです。目の周りはとても皮膚が薄いので、最後は保湿を忘れずに。

あとは、枕の高さも重要です。枕が低すぎると顔がむくみやすくなります。ちょうどいい高さは、立った姿勢のままパタンと横に倒れたくらいの首の角度。体は寝ている間に勝手にメンテナンスしてくれるので、自分に合う枕の高さにするだけでも十分なサポートになるはずです。

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「泣く子は育つ」というように、大人の涙にもポジティブな意味があります。苦しいことがあったとき、その場で泣けないこともあるかもしれませんが、涙活するための時間をご褒美としてつくってみてはいかがでしょうか?
 

睡眠コンサルタント

友野 なお 先生

睡眠コンサルタント、株式会社SEA Trinity代表取締役。自身が睡眠を改善したことにより、15kgのダイエットと重度のパニック障害の克服、体質改善に成功した経験から、睡眠を専門的に研究。現在は千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程(社会医学・社会疫学・予防医学)にて健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指し、睡眠と健康に関する研究活動を行う。 順天堂大学大学院 修士。日本公衆衛生学会、日本睡眠学会、日本睡眠環境学会 正会員。行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりを得意とし、全国での講演活動、企業の商品開発やコンサルテーション、執筆活動などを行う。

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