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こたつで寝る危険性とは?風邪をひく?睡眠専門医が徹底解説!

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こたつで寝る危険性とは?風邪をひく?睡眠専門医が徹底解説!
「こたつで寝ると、風邪をひくよ!」――。
幼いころ、いえ、大人になった今でも、口酸っぱく言われる人は少なくないはず。

温かなこたつは心地良く、うたた寝したまま気づくと朝に!寝入りの心地良さから一転、ちょっとした後悔までつきまといますが、そもそも「こたつで寝ると風邪をひく」というのは本当なのでしょうか?
 
その疑問に答えてくれるのは、あらゆる睡眠障害に対する治療を行う「睡眠総合ケアクリニック代々木」の竹内暢先生。こたつで寝ることのリスクはもちろん、こたつが相棒の季節に見直したい冬の睡眠環境についてもお届けします!

 

俗説とも言い切れない!?こたつで寝ると風邪をひく理由

「こたつで寝ると風邪をひく。実はこれに関し、医学的なエビデンスはありません。こたつで寝た場合と寝具で寝た場合。ふたつを比較するような研究データがなく、裏付けしようがないのです」(竹内先生)
 
そう、意外にも「こたつで寝ると風邪をひく」というのは都市伝説。医学的に裏付けのない俗説が、まことしやかに広まっただけのようです。
 
ただし、まことしやかに広まるだけの理由はありそう。
 
竹内先生は「あくまでも推論ですが、こたつで寝ることにより、睡眠の質が低下する恐れがあります。人は深部体温の低下に応じ自然と眠気を感じ始めますが、こたつに入っていては、なかなか深部体温が下がりません。すると適切な入眠ができず、眠りが浅くなったり、途中で起きてしまったりする可能性が考えられるのです」と指摘します。
 
深部体温とは、身体の内部の温度のこと。「お風呂はシャワーのみで済ませず、湯船に浸かりましょう」と言われるのも、実は深部体温に関係しています。じっくり湯船に浸かると身体の芯まで温まりますが、環境の温度差によりお風呂上がりには上昇した深部体温が低下。眠気が誘発され、スムーズに入眠できるというメカニズムです。
 
しかし、こたつの中はポカポカ。その温かさゆえに深部体温が下がりにくく、気分は心地良く眠りに就けていても、睡眠の質が低下してしまう恐れがあるのです。そして、睡眠の質の低下が引き起こしかねないのが、免疫機能の低下。
 
「細菌やウイルスといった外敵から、身体を守るのが免疫機能。睡眠の質の低下が免疫機能の低下を招けば、風邪をひきやすくなります。この流れを考えると『こたつで寝ると風邪をひく』というのも、まったくの間違いとは言い切れないかもしれません」(竹内先生)
 
 

こたつの温かさが水分を奪い、ついには脱水症状に!?

風邪のほかに竹内先生が警鐘を鳴らすのが、こたつで寝ることによる脱水症状です。
 
「設定温度にもよりますが、それでもこたつはかなりの温かさ。すると人は汗をかくことで体温を下げようとしますが、やはりこたつの熱によって、なかなか下がりません。結果的に大量の汗をかくことになり、脱水症状のリスクが高まります」(竹内先生)
 
発汗は人に備わった体温調節機能。しかし、こたつの熱という外的要因にさらされることで、調節が間に合わなくなってしまうのです。さらに当然のことながら、睡眠中には水分補給ができません。体内の水分が出ていくのみ、といった状態です。
 
「高齢の方のみならず、若い方でも持病を持っている方も注意が必要です。高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が十分治療されていなければ、血液の流れが悪くなり、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす可能性もあります」(竹内先生)

 

こたつ以上に心地良い睡眠環境で、うたた寝防止!

では、こたつで寝ることを未然に防ぐには、どうすればいいのでしょう?
 
「こたつという環境に限らず、うたた寝を制御するのは容易ではありません。クリニックを訪れる患者さんにも『うたた寝のまま、朝まで眠ってしまう』という方は少なくなく、パートナーに起こしてもらうか、うたた寝が常態化しているようなら、目覚ましのアラームを使用するように提案しています」(竹内先生)
 
竹内先生の指摘する通り、しっかり自己管理するしかありませんが、こたつではなく、きちんと寝具で眠りたくなるような環境づくりも大事!冬は布団の中まで冷え切っているため、温めるような工夫をされている方もいるかと思いますが、そこでも注意が必要です。
 
「例えば、電気毛布や寝具用の電気マット。布団の中を効率的に温められるのは確かですが、一晩中オンにしたままではこたつと同じような状態です。タイマー付きのものを選ぶか、昔ながらの湯たんぽもおすすめです。低温火傷には注意が必要ですが、湯たんぽなら自然と冷めていきます」(竹内先生)

 

入浴中だけじゃない!寝起きのヒートショックに要注意

また、質の高い睡眠を得るために気をつけたいのが、寝室の温度と湿度です。竹内先生は「15年ほど前の論文ですが、室温26℃と32℃の部屋で睡眠の質を比較したところ、32℃の部屋では睡眠の質が低下した、という研究データがあります。人は数度の違いであっても敏感に感じ取り、睡眠の質にも影響が及ぶのです」と指摘します。
 
睡眠に適切な温度は季節によって変わり、西川では夏は28℃以下、冬は10℃以上を推奨しています。湿度に関しては季節を問わず、50%を目安に上下5%が理想的です。室温を調整するには、やはりエアコンを使用するのがお手軽。ただし、ここで注意したいのが湿度です。
 
「エアコンは空気を乾燥させるため、風邪をひく原因になります。加湿器を併用し、エアコンはタイマー機能を利用しましょう。寝入り端と寝起きの1~2時間のみ部屋を暖めるようにすれば、ヒートショックの防止にもつながります」(竹内先生)
 
竹内先生が指摘するヒートショックも、冬に話題に上ることのひとつ。急激な温度変化により、血圧が大きく変動。そのショックによる健康被害のことを指し、入浴中に起きることの多い現象ですが、キーンと冷えた冬の場合、人の体温によって温められた布団の中と冷え切った寝室では、同様のことが起こりかねないのです。
 
 
***
 
ぬくぬくと心地良いこたつですが、そのまま眠ってしまっては危険がいっぱい!
 
特にテレワークが増える今、仕事とプライベートの切り替えがうまくいかず、うたた寝のまま、朝を迎えてしまう人もいるはず。竹内先生も「こたつに限らず、うたた寝によって睡眠のリズムが崩れると、睡眠の問題だけでなく、身体にも大きな影響が出てしまいます」と指摘します。
 
ぜひ、今回の記事を参考に冬の睡眠環境を整え、健康な毎日を過ごしてくださいね!

 

睡眠総合ケアクリニック代々木

竹内 暢 先生

久留米大学医学博士課程卒業。2016年4月より、睡眠時無呼吸症候群をはじめとする、あらゆる睡眠障害に対し、適切な検査・診断・治療を行う総合診療施設『睡眠総合ケアクリニック代々木』に勤務。

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