湿気と汚れに要注意!布団のプロが教える寝具のカビ予防と対策

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湿気と汚れに要注意!布団のプロが教える寝具のカビ予防と対策
寝ている間にかいた汗は敷き布団やマットレスの中に湿気として停滞し、カビが繁殖する原因になります。シーツやカバーを定期的に洗濯していても、敷き布団やマットレスの除湿を怠ると、気づいたときには布団の裏側にポツポツとカビが発生していた…なんてことになりかねません。
 
今回は西川の品質管理部で製品の品質チェックなどを担当する小瀧奈美さんに、今日から始められる寝具のカビ予防と対策について教えてもらいました。清潔な布団で快適な睡眠時間をゲットしましょう!
 

湿気と汚れが大好物!カビ発生のメカニズム

――そもそもどうしてカビが生えてしまうのでしょうか?
 
小瀧さん:一般的に住居内で見られるカビの生息可能温度は0〜58度で、繁殖しやすい湿度は60%以上と言われています。つまり私たち人間が「快適」だと感じる気温や湿度は、カビにとっても居心地の良い環境なんです。
 
目に見えないだけで空気中にはさまざまなカビの胞子が浮遊していて、その胞子が落ちて布団や壁などに定着し、そこに水分と栄養があると菌糸と呼ばれる根を広げます。私たちがカビが生えたと気付くのは、この菌糸が伸びて菌糸体を作ったときです。カビが見えるということは、新たな胞子を作って空気中に放出して、次々とカビが増えていってしまうサインと考えられます。
 
――私たちがカビを目で確認できた時点で、すでに新たなカビの胞子を作っている過程だということなんですね。
 
小瀧さん:カビの量が増えすぎると、カビ臭くなるだけでなく、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー性の病気の原因にもなります。カビの栄養源となるのは食品以外にも、フケ・ホコリ・手垢など。さらにカビはダニの栄養源でもあるため、カビ対策はダニの発生を予防することにもなるんですよ。
 
ただ、カビが発生する条件を知って、予防するための対策が必要になってきます。
 

カビ予防は空気の循環と除湿、こまめな掃除がポイント



――カビの栄養源となる汚れや湿気を取り除くことがカビ予防につながるということでしょうか。
 
小瀧さん:そうですね。布団に付着したフケや汚れなどもカビの栄養源となってしまうため、大変だとは思うのですが、週に1回はシーツやカバー、ピローケースを洗うようにしましょう。
 
また私たちは寝ている間にたくさんの汗をかいていて、それが寝具に湿気として溜まっていきます。敷き布団は週1回程度、天気の良い日に野外に干すのが理想的です。1〜2時間干したら、引っくり返して反対面も日光に当てると、より湿気が飛ばせますしふっくら仕上がるのでオススメです。
 
布団たたきでパンパンと強くたたいてしまうと、表層にいたカビを奥に押し込んでしまう可能性もあるため、洋服ブラシなどで表面のホコリなどの汚れを軽く払う程度でOK。取り込んだあと、掃除機で表面を吸うのもカビ予防に効果的ですよ。
 
――ベッドの場合、マットレスを干すことが難しいと思いますが、ほかに対策はありますか?
 
小瀧さん:マットレスも風通しの良い場所に立てかけるだけで除湿にはなりますが、素材によっては重たく、一人で持ち上げることが困難ということも。その場合、洗い替えしやすい除湿シートを使用したり、ベッドパッドをシーツの下に敷くなどして、あらかじめ湿気がマットレスにこもりにくいようにしておくと良いでしょう。
 
また、ベッドの下も空気を停滞させない工夫をしましょう。収納BOXなどをぎゅうぎゅうに詰め込んでいると空気が通らず湿気が溜まるためオススメしません。ゆとりを持たせた配置にしてください。
 
――空気を循環させることがカビを定着させないポイントということですね。
 
小瀧さん:空気中に浮遊しているカビが、一定の場所にとどまり定着してしまうことが繁殖のきっかけになります。定着を防ぐためには定期的に空気を対流させることも大切。朝起きたら窓を開けて外の空気を入れ替えると、部屋の湿気対策にもなります。部屋の換気を心掛けましょう。
 
ベッドをぴったり壁にくっつけている人は、ぜひ5〜10cm程度の隙間を空けてください。その隙間に空気が入るのでカビの定着を予防することができますよ。布団を敷いて寝ている人は、敷き布団の下にすのこを敷いて、畳やフローリングとの密着を防ぐこともカビ対策につながります。
 
――掛け布団の除湿も定期的に行った方が良いのでしょうか?
 
小瀧さん:そうですね。特に梅雨時期などのなかなか外に干せない時期は、コインランドリーにある大型の乾燥機で掛け布団や毛布を乾燥させ、湿気を飛ばすのもオススメです。商品によっては水洗いできないものもあるので、取扱い表示に従ってください。
 
――カビの繁殖力が高まる湿度は60%以上とのことですが、部屋の湿度はどのくらいを保てば良いのでしょうか。
 
小瀧さん:あまり部屋の湿度を下げすぎてしまうと、喉などの粘膜を傷めたり、乾燥を好むウイルスを活発化させたりするので、50%程度を目安に湿度環境を維持するようにすると良いです。
 
また部屋の湿度が低くても、窓やサッシ部分のジメっとした部分があればカビの原因になりますので乾いたタオルで拭くなど、こまめなチェックをオススメします。
 
「寝具のカビを予防」するためには、布団のメンテナンスだけでなく、部屋全体をきれいに保っておくことが重要です。カーテンレールの上にホコリが溜まっていた場合、そこにもカビが潜んでいる可能性大。空気を入れ替えたときにふわっと舞い降りてしまうため、家具の上や部屋の隅のホコリ、結露も見逃さないでおくよう意識しましょう。
 
 
<寝具のカビを防ぐためのポイント>
●シーツやカバーは週1回洗濯する
●敷き布団やマットレスも週1回を目安に干す
●部屋の空気を循環させる
●部屋の中の結露部分、ホコリなどをこまめに取り除く
●部屋の湿度は60%を超えないように調整する
●ベッドは壁から10cm程度離して配置する
 
 

生えてしまったカビはエタノールで摘まみ取る

――気をつけていてもカビが生えてしまったときはどのように対応すれば良いでしょうか。
 
小瀧さん:消毒用のエタノールで拭き取りましょう。ただしカビは胞子を飛ばすのでゴシゴシ拭いてしまうと、かえって広げてしまうことも。布にエタノールを染み込ませて、「摘まみ取る」ようにしましょう。
 
カビを拭き取ったあと、色素が残ることがありますが、菌が残っているのではなく、カビの色素のみが残っている状態で、これはなかなかきれいに取ることができません。塩素系漂白剤を使って薄くすることも可能ですが、繊維を傷めたり元の色を退色させたりする可能性があるため、おすすめできません。
 
最近では布団を丸洗いしてくれるサービスもあるので、気になる場合はこのようなサービスを利用してみるのも良いかもしれません。
 
――敷き布団やマットレスの買い替えのタイミングについて教えてください。
 
小瀧さん:日常的なメンテナンス状況にもよりますが、敷き布団は3〜5年、マットレスは10年を目安にすると良いでしょう。
 
<カビが生えてしまったときの対策>
●エタノールを染み込ませた布で摘まみ取る
●ゴシゴシとこすらない
●丸洗いサービスなどを利用する
 
――定期的なケアを心がけて、寝具を快適な状態に保ちたいと思います!

     

品質管理部

小瀧奈美

販売前の製品の品質チェックを行う。「生理人類学的方法により生活環境についてアドバイスを行う専門家」であるアメニティスペシャリスト(生理人類士準1級)。

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