共同研究
産・官・学各界の研究者と推進している
共同研究の成果をご紹介します。
nishikawaの4層特殊立体構造マットレス使用による睡眠のアンチエイジング等の効果を科学的に検証
-成長ホルモン分泌促進、酸化ストレス減少、善玉コレステロール値上昇-
■研究概要
nishikawaは、抗加齢医学研究の第一人者である同志社大学生命医科学部/アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授と共同で、アンチエイジングの観点から、4層特殊立体構造マットレス使用による睡眠の質への作用を検証。
■サマリー
①成長ホルモン分泌の促進
②酸化ストレスの減少
③善玉コレステロール(HDLコレステロール)上昇
■研究結果
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①成長ホルモン分泌の促進
成長ホルモンは、入眠後2時間前後で分泌される睡眠関連ホルモン。タンパク質合成や軟骨発育の促進、脂肪分解作用など多くの働きを持ち、“若返りのホルモン”とも呼ばれています。成長ホルモンは加齢と共に減少するため、分泌量の増加は睡眠の質改善によるアンチエイジング効果が期待される結果となりました。
[試験結果]
成長ホルモンのセカンドメッセンジャーである血中IGF-1が優位に上昇(+10.2%)(p=0.008)
血中IGF-1は、成長ホルモンの刺激により肝臓から分泌され、成長ホルモンの分泌量を反映します。
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②酸化ストレスの減少
酸化とは、体内の細胞やタンパク質などが活性酸素と結合することでサビてしまい、正常に働かなくなる反応。ガン、アルツハイマー病、糖尿病など多くの疾病の原因となり得る、老化の大きな要因の1つです。酸化ストレスが減少し、睡眠の質の改善で抗酸化機能が上がる可能性が示唆されました。
[試験結果]
酸化ストレスの指標:尿中8-OHdG(クレアチニン補正値)が有意に減少(-27.8%)(p=0.006)
尿中8-OHdGは、活性酸素による遺伝子の酸化度合を示します。※クレアチニン補正:尿量は水分や食事摂取、発汗等により大きく変動。1日の排泄量がほぼ一定であるクレアチニンで補正し正しい濃度を算出。
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③善玉コレステロール(HDLコレステロール)の上昇
HDL-コレステロール値は、“善玉コレステロール”とも呼ばれ、全身の細胞内や血液中の余分なコレステロールを肝臓に送る働きを持ち、動脈硬化を予防します。運動や身体活動により上昇するという報告は過去にありましたが、今回の検証では、新たに良質な睡眠によってHDL-コレステロール値が増える可能性が得られました。今後のメカニズムの解明に期待が持たれます。
[試験結果]
血中HDL-コレステロール濃度が有意に上昇(+7.5%)(p=0.006)※基準値内の上昇
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■自覚症状による睡眠の質改善
睡眠障害の評価に用いられる「ピッツバーグ睡眠質問票」の結果では、 睡眠の質、入眠時間、睡眠困難、日中覚醒困難の主観評価が有意に 改善されました。また、起床時の睡眠内省を評価する心理尺度「OSA睡眠調査票MA版」の結果でも、起床時眠気、入眠と睡眠維持、疲労回復 の主観評価が有意に改善されました。
[ピッツバーグ睡眠質問票 試験結果]
PSQI総合得点(PSQIG)が高度障害(9.5±0.4)から軽度障害(7.1±0.7)に改善(P=0.005)[OSA睡眠調査票MA版 試験結果]
「起床時眠気」「入眠と睡眠維持」「疲労回復」の主観評価が有意に改善(p=0.036、p=0.014、p=0.048)
<専門家コラム アンチエイジングの鍵、メラトニン>
「メラトニン」は、睡眠に密接に関係するホルモンです。メラトニンが睡眠中に分泌されることで、睡眠の質が良くなり、夜ぐっすり眠り、心身の疲れやストレスを回復することができます。また、抗酸化作用や免疫力を高める作用があると考えられます。
メラトニンは加齢により減少します。成長期には深くぐっすり眠るので少しの刺激では覚醒しませんが、加齢とともに寝つきが悪くなったり、覚醒しやすくなってしまう。つまり加齢に伴って「睡眠の質」が低下してしまうのです。ただ、睡眠中の工夫でこれを補うことは可能です。たとえば、部屋の環境を暗くすること。真っ暗な環境を作ることでメラトニンの分泌を促すことが出来ます。最近では寝る前にスマートフォンを見る、という人も多いと思いますが、眠りにつく1時間前にはやめた方が賢明です。また、良質な寝具を使うことで、睡眠中に身体に加わる余計な刺激を減らすことも、睡眠の質向上に有効でしょう。
このメラトニンが「酸化ストレス」を減少させるのが、アンチエイジングに大きく関わるところです。たとえば、皮膚の老化の7割は「光老化」つまり「酸化」と言われています。皮膚だけではなく、血管老化や神経機能の老化も酸化ストレスによるところが大きい。血管が老化すれば動脈硬化のリスクが高まりますし、神経機能の老化は認知症につながります。つまり良質な睡眠を取ることにより、見た目の年齢だけでなく、身体の中や脳までも若々しく保つことが出来るのです。
(米井嘉一教授より)
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