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汗の臭いの原因と対策を解説!防臭できるタオルもご紹介

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2025.06.04

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汗の臭いの原因と対策を解説!防臭できるタオルもご紹介 汗の臭いの原因と対策を解説!防臭できるタオルもご紹介

夏を前に、梅雨入りも間近。むわっとした空気がまとわりつき、じっとりした汗とその臭いが気になる季節です。

汗の不快な臭いは皮膚の常在菌や皮脂、アカなどと混ざり合うことで発生します。この臭いは拭き方で抑えられるんです。

今回は汗の悩みが増える季節に備え、汗のメカニズムと濡れタオルを使った汗の臭いケアについて『おさめスキンクリニック』の院長を務める皮膚科専門医、納さつき先生に伺いました。

納さつき先生

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医/医学博士

納さつき先生

2013年、東京都・恵比寿に『おさめスキンクリニック』を開院、院長に就任。アトピーや蕁麻疹をはじめとする皮膚疾患はもちろん、ニキビや乾燥肌、脂性肌、毛穴の開き、くすみ、多毛などのカウンセリングや治療も行う。

2013年、東京都・恵比寿に『おさめスキンクリニック』を開院、院長に就任。アトピーや蕁麻疹をはじめとする皮膚疾患はもちろん、ニキビや乾燥肌、脂性肌、毛穴の開き、くすみ、多毛などのカウンセリングや治療も行う。

汗をかくことは健康に生きるために必要な生理現象

暑そうに風を仰ぐ女性

「汗なんて、かかなければいいのに」一度はそう思ったことのある人は少なくないのではないでしょうか?しかし、発汗は生理現象。完全に止めることはできません。

「汗を出す器官にはエクリン汗腺アポクリン汗腺の2種類があり、特に重要な役割を担っているのはエクリン汗腺です。エクリン汗腺から出る汗はさらさらと水っぽく、汗をかくことで体温を低下させる、つまりは体温調節の役割を担っています」

汗による体温調節は、打ち水の効果と一緒。

人は暑いときに汗をかきますが、かいた汗が蒸発するときに周囲の熱が奪われ、体温の上昇を抑えることができるのです。

「また、エクリン汗腺から出る汗と皮脂が混ざったものを『皮脂膜』と言い、これは皮膚のバリア機能を高め、肌の状態を健やかに保つための役割を担います。さらに、エクリン汗腺から出る汗は弱酸性。弱酸性の汗には、雑菌の繁殖を抑える働きがあります」

エクリン汗腺から出る汗は体温調節をし、皮膚のバリア機能を高め、さらには雑菌の繁殖まで抑制する——。

これらはすべて、人が健康に生きるために必要な機能です。

「一方、アポクリン汗腺から出る汗はフェロモンとの関連が指摘され、かつては種族を確認し合う役割を担っていたようです。アポクリン汗腺は脇の下や外陰部といった特定の部位にあり、ここから出る汗は粘り気があるのが特徴です」

本来は無臭!それなのに汗が臭いを発する理由とは?

汗の臭いを気にする女性

エクリン汗腺から出る汗はさらさらと水っぽく、アポクリン汗腺から出る汗は粘り気がある。質感に違いはあるものの、「どちらの汗もかいた瞬間は無臭です」と納先生。

では、本来は無臭であるはずの汗が臭いを放つのはなぜなのでしょうか?

汗が皮膚の常在菌や皮脂、アカなどと混ざり合うことで不快な臭いが発生します。主に臭いの原因となるのはアポクリン汗腺から出る粘り気のある汗のほうです。

エクリン汗腺から出る汗は90%以上が水分。

一方、アポクリン汗腺から出る汗はタンパク質や脂質などを含んでいます。これらが皮膚についた常在菌や皮脂、アカなどと混ざり合い、分解されることで臭いが発生。いわゆる“汗臭いニオイ”の原因となるのです」

また、アポクリン汗腺のある脇の下や外陰部は体毛が多く生える場所。体毛には常在菌などの物質が付着しやすいため、においやすさの一因になるといいます。

「さらには、アポクリン汗腺から汗が出るタイミングには精神的な影響が見られます。汗をかく要因は3種類に分けられますが、アポクリン汗腺から汗が出るのは緊張しているときやストレスを感じているとき。これは『精神性発汗』と呼ばれています」

<汗をかく要因の種類>

温熱性発汗:

暑いときや運動をしたときなど、上昇した体温を低下させるためにかく汗。エクリン汗腺から分泌され、エクリン汗腺は全身にくまなく300万個ほどの汗腺がある。

精神性発汗:

緊張したときやストレスを感じたときなど、情緒的な刺激を原因にかく汗。緊張によって手汗をかくのもこれに当たり、部位としては手のひらのほか、脇の下や足の裏など局所的。エクリン汗腺とアポクリン汗腺の両方から分泌される。

味覚性発汗:

辛いものや酸っぱいものを食べたときなど、味覚の刺激によって反射的にかく汗。主に額や鼻などに汗をかくことが多く、エクリン汗腺から分泌される。

運動の最中にかく水っぽい汗と違い、緊張しているときにかくジト〜ッとした汗のことを“嫌な汗”と表現することがありますが、この汗はアポクリン汗腺から出ている可能性大。となると“嫌な汗”は、おのずと臭いやすい傾向にあると言えそうです。

 

体の内側からの臭いを抑える方法とは?

臭いの原因として汗腺の種類や位置、皮膚の状態などがあげられますが、実はそれだけではないのだとか。

高脂質な食べ物、アルコール、玉ねぎやニンニクなどを摂取することも、汗の臭いに影響を与えます。それぞれの食材に含まれる物質が、体内で分解されることて汗腺へ分泌し、臭いを発します」

汗の臭いに影響するもの①にんにくや玉ねぎ

にんにくや玉ねぎを切ると出る「アリシン」という物質が、臭いの元に。体内で分解され、汗や尿として排出されます。刺激のある臭いが特徴で、にんにくの場合、食後16時間は体内に残ると言われています。

汗の臭いに影響するもの②高脂質な食べ物

高脂質の食べ物に含まれる動物性の脂肪やタンパク質は、アポクリン汗腺から皮脂分泌を促進させます。皮膚にある常在菌は汗が含む脂質やタンパク質をえさにしているため、過剰な皮脂の分泌がさらなる臭いの発生の要因に。

汗の臭いに影響するもの③アルコール

アルコールの作用で血流が促進されると、アポクリン汗腺からの汗の分泌量が増えます。さらに、アルコールが分解に生じる「アセトアルデヒド」が汗に分泌されることも臭いの発生に起因します。刺激臭やいわゆる“お酒臭さ”につながります。

汗の臭いを抑えたい時に、これらの食材を大量に摂取するのはNG。

とは思いつつも、楽しい食事には欠かせないこれらの食材。食べ方や頻度を減らすなどして適度な量を取り入れるようにしましょう。

 

臭いも汗かぶれも防止する“濡れタオル”のススメ

汗をかき、その汗がにおう原因を知った上でも、感情をコントロールしたり食事管理を徹底するのは難しいですよね。また、気温の高い夏は細菌が繁殖しやすい季節でもあるため、エクリン汗腺から出る汗が臭うケースも否定できません。

そんなときの強い味方になるのがタオルですが、汗を拭くときにちょっとした工夫をプラスすれば、臭いを抑えるにも、さらには汗かぶれの予防にも力を発揮します。

汗を拭っている様子

「その工夫とは、水道水でタオルを濡らしてから汗を拭くこと。

濡れタオルを使うと臭いの原因のほか、かぶれの原因物質も除去しやすくなります。ただ、お肌が湿ったままでは雑菌が繁殖しやすくなるため、最後に乾いたタオルで水分を取ることが重要です」

タオルを水道水で濡らしている様子

とはいえ、外出時に複数のタオルを持ち歩くのは面倒、荷物もかさばりますよね。

そんなときはタオルの一部だけを水で濡らし、汗を拭き取り、最後の仕上げに濡らしていない部分で水分を取ること。これなら1枚のタオルでも問題なく対応できます。

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濡れタオルにおすすめのnishikawa TOWEL

汗の臭いの原因と対策を解説!防臭できるタオルもご紹介

抗菌・防臭効果のある室内干しに適したタオル。繊維に菌の繁殖を抑える機能を練り込んであるため、洗濯しても効果が長持ちします。ポリエステル糸と綿系を使用しており速く乾くので、濡れタオルでの使用後も臭いが気になりません。ハーフミニタオルは、ミニタオルの半分の大きさでコンパクトに持ち歩きできます。

また、こまめに汗を拭き取ることはもちろん、「事前の備えも有効です」と納先生。まずは1日の始まりに体を清潔に洗い、臭い予防のクリームなどを塗ることも効果的です。

「脇の下も足の付け根に挟まれた外陰部も、より臭いの気になるアポクリン汗腺のある部位は開閉運動を伴う場所です。洗うにもクリームを塗るにも脇や足の付け根をしっかりと伸ばし、縦横にすり込むように洗浄・塗布しましょう」

気温が高い日に、発汗を抑える方法として保冷剤も有効です。リンパ節や太い血管が通っているところを冷やすことがポイントで、特に首の後ろや脇、鎖骨の下などが効果的と言います。

<ディック・ブルーナ ポケット付きタオル>

保冷剤を持ち歩く時には、保冷剤についた水滴で持ち物を濡らしてしまったり、タオルに巻いていたら落ちてしまったりと不便もありますよね。

nishikawaの<ディック・ブルーナ ポケット付きタオル>は、タオルの裏にポケットが付いていて、保冷剤を入れて持ち運ぶことができます。保冷剤のみならず、ヘアピンやリップなどの小物を入れるのも◎。

冬場はカイロを入れてお使いいただけます。

紹介したタオル

汗の臭いの原因と対策を解説!防臭できるタオルもご紹介

タオルの後ろにポケットがついており、保冷剤やカイロを入れて持ち運びが可能。肌ざわりも柔らかです。夏のプチギフトにおすすめです。

「臭っているかも?」がさらなる汗を呼び寄せるから

間近に迫った夏は、レジャーの楽しみも盛りだくさん。しかし、汗の臭いが気になってはせっかくの楽しい時間を満喫しきれず、「私、臭っているかも?」という不安が緊張やストレスを呼び寄せ、“嫌な汗”をかいてしまう一因にもなりかねません。

だからこそ、バッグに忍ばせたタオルが強い味方に。汗拭きタオルをより効果的に活用し、夏を爽快に、快適にエンジョイしてくださいね。

Text|Kyoko Oya
Photo|Shiho Akiyama

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