服を着たままでOK!乾布摩擦で健康&美を目指そう!
2020.02.17
使う乾いたタオルで肌をこする、乾布摩擦。昔ながらの健康法というイメージが強いですが、実は最近、改めてその魅力が見直されていることをご存じでしょうか?「服を着たままで、肌をゴシゴシこすらずともOK!」と現代版に進化した乾布摩擦について、ヘルス&ダイエットエキスパートの和田清香さんにお話を伺いました。
ウェルネス&ダイエットエキスパート
和田清香さん
ニューヨークで皮膚学・フェイシャルケア・ボディマッサージを学んだあと、化粧品開発や美容雑誌の編集に携わる。ダイエットとビューティに関する豊富な知識をもとにピラティスとバレエの動きを融合させた独自のエクササイズを考案。現在は、パーソナルトレーナー兼ヘルス&ダイエットエキスパートとして、個人や企業にエクササイズ指導やダイエットアドバイスを行うとともにさまざまなメディアで情報を発信している。
ニューヨークで皮膚学・フェイシャルケア・ボディマッサージを学んだあと、化粧品開発や美容雑誌の編集に携わる。ダイエットとビューティに関する豊富な知識をもとにピラティスとバレエの動きを融合させた独自のエクササイズを考案。現在は、パーソナルトレーナー兼ヘルス&ダイエットエキスパートとして、個人や企業にエクササイズ指導やダイエットアドバイスを行うとともにさまざまなメディアで情報を発信している。
冷え改善にダイエット効果まで!乾布摩擦の魅力
乾布摩擦の魅力は、手軽なのにさまざまな効果が期待できるところ。タオルで肌を刺激することで血流が良くなり、自律神経のバランスが整うことで健康と美容に効果が期待できるのです。自律神経とは、体温や代謝の調節、心臓や内臓といったカラダの働きを司る神経のこと。自律神経には2種類あり、活動的なときや興奮しているときに優位になる「交感神経」と、リラックスして落ち着いているときに優位になる「副交感神経」があります。
健康的な生活を送るためには2種類の自律神経のバランスが取れていることが欠かせません。しかし、現代人は不規則な生活のせいで交感神経が優位になりがち…。すると血管の老化や免疫力の低下などが起こり、カラダや心に不調なサインが出るようになります。
乾布摩擦は、そんな自律神経を整える健康法。主な効果としては、免疫力が上がることによる花粉症などのアレルギー症状の緩和や、風邪を引きにくくなるなどがあると言われています。また、血流が良くなるため、冷え改善、首・肩コリの緩和、不眠・便秘解消、ストレスを受けにくくなるなど、多くの効果が期待できます。美容面でも、体温が上がって代謝が良くなることで体脂肪が燃えやすくなり、痩せやすいカラダに近付けるなど、乾布摩擦は良いことづくしの健康法なんです!
実際にやってみよう!乾布摩擦の正しい方法
それでは早速、乾布摩擦にチャレンジ!基本の背中に加え、和田さんおすすめの部位もご紹介します。それぞれ5往復程度行うのが目安です。
<用意するもの>
・やわらかめのタオル(長さ1m前後)
背中など、ややしっかりと刺激を与えたい部位には厚めのタオル、手のように皮膚が薄い部位にはガーゼ生地など肌あたりが良いタオルがおすすめです。
・薄手の服
素肌をゴシゴシこするイメージがある乾布摩擦ですが、直接肌をこすると刺激が強すぎるので1枚着た上から行うのがおすすめです。
冷え改善&ダイエット効果!
背中の乾布摩擦
体温を上げ、代謝を高める働きがある「褐色細胞」が多く存在する肩甲骨や首付近への刺激は、冷え改善とダイエット効果が見込めます。肩甲骨周りの筋肉をほぐすことで、姿勢を良くすることも!
①タオルを背中の幅くらいにたたみ、背骨の両側をおしりに向かってこすり下ろす。
②肩甲骨の上(肩の下)をこする。反対側も同様に。
③背中にタオルをクロスさせ、両端を持ったら、背中全体をまんべんなくこする。反対側も同様に。ゆっくりと深呼吸しながら行いましょう。
★POINT:全身の代謝を上げる、背中の中央と肩甲骨をとくに意識!慣れてきたら、タオルを持つ手を少しずつ近付けると、より肩甲骨周辺の筋肉がゆるみます。
④肩から肩甲骨あたりまでを、左右にこする。
⑤背中の中央・下部を左右にこする。
⑥タオルが縦1本になるように持ち、背骨全体にタオルがあたるようにしながら、背骨の際を刺激するように上下にこする。タオルを持ち替えて、反対側も同様に。
便秘解消&お腹の冷えに!
お腹の乾布摩擦
お腹の血流を良くすることで、腸を始めとする内臓の代謝をアップ。特に下腹が冷えていると腸の働きが鈍り、便秘になりやすくなるのでしっかり刺激して温めましょう。
①タオルを両手で押さえられるくらいの大きさにたたみ、お腹の中央を、みぞおちから下腹部に向けてこすり下ろす。
②おへそを中心に円を描くようにこする。
★POINT:時計回りにこすることで、腸の動きが活性化されます。
③おへそ付近にタオルを押しあて、こすり下ろす。
④タオルの両端を持ち、お腹全体を左右にこする。
★POINT:腸の老廃物を排出するように刺激すると◎。
冷え・肩コリ&老化予防に!
手(指先)の乾布摩擦
手は脳とつながっている神経が多くある場所。刺激を与えることで脳への血流が増え、冷え・肩コリ・肌のくすみ解消などアンチエイジング効果が期待できます。
①タオルを持ちやすい大きさにたたみ、手の甲をこする。反対側も同様に。
②手のひら全体をこする。反対側も同様に。
★POINT:手の甲を手首に近付けるようにそらし、ストレッチしながら行うと効果アップ!
③タオルで指を包むようにし、指の側面をこする。反対側も同様に。
④爪の横を両側からつまむように刺激する。反対側も同様に。
冷え・むくみ・疲れ解消に!
足裏・足指の乾布摩擦
内臓の反射区が集中している足裏と、多くのツボがある足の指の間を刺激することで全身の疲れ解消に効果的。また、内臓の活性化にも役立つので、冷えやむくみなど全身の不調改善も見込めます。
①タオルを足裏に掛け、両手でタオルを動かしながら足裏全体をまんべんなく10回こする。反対側も同様に。
②足指1本ずつにタオルを掛け、タオルの両端を持ちながら左右に動かすことで、足指の側面をこする。各指5回程度。反対側も同様に。
③足の甲全体をこする。反対側も同様に。
④タオルの中心に下の写真のような結び目をつくり、ここに体重を掛けるように乗ったら、足裏全体を刺激する。反対側も同様に。
これ以外にも、もっと乾布摩擦を知りたい!という方は、和田さんの著書『本当はスゴイ!乾布摩擦トレーニング』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を参考にしてみてください。不眠解消や贅肉解消に効果的なものなど、より多くの乾布摩擦を知ることができますよ。
乾布摩擦を行う際に気をつけるポイント
乾布摩擦をする際は決してゴシゴシしすぎず、気持ち良いと感じる力加減で行うこと。やさしくゆっくり、一定のリズムで深い呼吸をしながら行うことで、自律神経の働きを効果的に整えることができます。
朝起きたときとお風呂に入る前に行うのがおすすめです。朝に行うとシャキッと元気が出て、お風呂に入る前に行うと温浴効果が高まります。冷え性の方は、寝る前に行うのもおすすめ。カラダが温まって寝付きが良くなりますよ。避けてほしいのは、お風呂上がりなどで肌が湿っているとき。湿った肌をこするのは刺激が強すぎるため、乾いた肌を乾いたタオルでこするようにしましょう。
タオル一枚あれば、いつでもどこでもできる乾布摩擦。毎日の習慣にして、健康美を手に入れてみてはいかがでしょうか。
■今回のタオル
[QUICK]スポーツタオル 2,300円+税
凹凸になったパイルが肌に優しくサッと吸水してくれるスポーツにぴったりのタオル。ロングサイズなので背中など乾布摩擦で伸ばして使うときに最適。
<しあわせの今治ガーゼ>フェイスタオル 1,500円+税
ガーゼ面とワッフル面に分かれており、肌が薄い部分の乾布摩擦におすすめ。
<moussepuff>フェイスタオル 1.500円+税
ガーゼ面とパイル面で分かれているしっかりめのタオル。足の甲にはガーゼ面で優しく刺激を、足の裏には厚みでややしっかりめの刺激を与えられます。