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瀬戸内の夜明け・柑橘・風をタオルのモチーフに。写真作家が綴る「ゆいわた」新色エッセイ

2025.11.26

楽しむ
瀬戸内の夜明け・柑橘・風をタオルのモチーフに。写真作家が綴る「ゆいわた」新色エッセイ

しっとりと肌に吸い付くような、すべすべとした優しい触り心地が魅力のタオル・<watairo>シリーズの「ゆいわた」。

このゆいわたから、限定色のネイビー、イエロー、グレーが登場しました。

ゆいわたが作られている愛媛県・今治市には多くのタオル工場がありますが、実はガーゼタオルを作ることができる工場はごく僅か。

ゆいわたは、その特別な技術で作られた唯一無二の触り心地とガーゼならではの使い勝手の良さで、nishikawaタオルのショップ「towelier(タオリエ)」の販売員たちから熱い支持を集めています。

そして今年、「ゆいわたをより多くの人に知ってもらいたい!」という販売員たちの熱意のもと、ゆいわたの“故郷”である瀬戸内の風景をテーマにした新色が生まれました。

今回は、瀬戸内海をテーマに写真や詩を創作している写真作家の原田美羽さんに、新色をモチーフにしたエッセイを執筆していただきました。

原田美羽さん

写真作家

原田美羽さん

1999年山口県生まれ
写真作家・フォトグラファー
全国を転々と旅するなかで瀬戸内の穏やかな海に心惹かれ、「自分の好きな自分でいられる場所」と思えたことがきっかけで岡山への移住を決める。
世界の美しさを確かめるように、写真や言葉を扱う。
写真詩集『みなもにゆれる月』出版(2025.01)

Instagram:@miu.harada
note:原田美羽|harada miu

1999年山口県生まれ
写真作家・フォトグラファー
全国を転々と旅するなかで瀬戸内の穏やかな海に心惹かれ、「自分の好きな自分でいられる場所」と思えたことがきっかけで岡山への移住を決める。
世界の美しさを確かめるように、写真や言葉を扱う。
写真詩集『みなもにゆれる月』出版(2025.01)

Instagram:@miu.harada
note:原田美羽|harada miu

瀬戸内の美しさに心惹かれて。原田美羽さんインタビュー

全国を旅する中で出合った瀬戸内の風景に心を奪われ、岡山へと拠点を移した原田さん。

凪いだ海に滲むように反射する光の揺らぎを静かに見つめながら、「世界の美しさに救われた素直な眼差し」をテーマに、noteやInstagramで写真や詩、エッセイなどを発信しています。

 

そこで見た景色は夢のように美しく、今まで抱えてきたものをすべて手放してしまってもいいと思うほどに、心地よいところでした。

凪いだ海を眺めていると、そのみなもに自分自身の心が映し出されるような気がしました。

引用:写真詩集『みなもにゆれる月』|原田美羽|harada miu|note

 

そんな原田さんに、ご自身がゆいわたを使った感想を伺いました。

「ふかふかとしたやわらかさと、もっちり弾力のある生地。初めて使用したときは、顔を埋めると優しく包まれる感覚に、思わず「あ、気持ちいい〜」とそのまま深呼吸してしまいました。

ブルー、グレー、イエローの3色のタオルは、どれも淡くてやさしい色合い。そこに瀬戸内の風景のイメージが込められていると思うと、いっそう愛おしく感じます。

何気ない日々の動作の中に、少しの丁寧さとやわらかさを感じたい方へ。きっとそこに込められた瀬戸内の情景が寄り添ってくれると思います。」

***

ネイビー:瀬戸内海の夜明けの深い海

ふと、窓の外にやわらかな気配を感じ、目が覚める。
今が何時かは、時計を見なくてもなんとなくわかった。
透けた白いカーテンの向こう側から、青色が滲んでいるからだ。

夜が明ける頃、世界は一度、青に包まれる。
そのことを知ったのは、海と空が近いこの家に住み始めてからのことだった。

海沿いに建つアパートの小さな部屋。
秋になると、朝日の昇る方角から朝の気配がわかりやすくなるので、こうしてときどき外の気配で目が覚めるのだ。

とはいえ、まだまだ眠い。
きっとまだ6時前だし、そんなに早起きする習慣はない。
それでも、こうして目が覚めたのだ。
せっかくだから夜明けの世界を一目見たくて、青く光るカーテンを開ける。

窓のすぐ外には、瀬戸内の穏やかな海が広がっている。
目が悪いから、視界はぼんやりとしているけれど、青の心地よさはじんわりと感じられた。深く、静かで、落ち着いた色合いだ。

目を細めて景色を眺める。
ゆらゆらと揺れる、穏やかな海。
チカ、チカ、と点滅する防波堤の小さな灯り。
海の向こうに、ゆるやかな輪郭を描く島々。

ガラリと窓を開けると、遠い虫や鳥の声が、風とともに届く。
そのかすかな音が、この静けさを際立たせていた。

「青は静けさの色」
いつか不意にそんな言葉が浮かんで、ノートに書き留めたことを思い出す。
なぜこの言葉が浮かんだのかは忘れてしまったけれど、きっと、こんな夜明けの風景からイメージを得たのだろう。

少しのあいだぼんやりと眺めていると、雲の隙間から、薄オレンジ色がのぞき始めた。
そろそろ一日が始まるようだ。

ううん、まだ一日を始めるには、眠りが足りないな。
窓を閉じ、カーテンも閉じ、部屋の中に目を向ける。
白いはずのふとんも、まだうっすらと青く染まっている。

夜がすっかり明けてふとんが真っ白にならないうちに、もう一度眠ってしまおう。
ふわふわとやわらかい布に顔をそっとうずめ、朝の青をそっと抱きしめながらまぶたを閉じた。

ゆいわた フェイスタオル ネイビー

瀬戸内の夜明け・柑橘・風をタオルのモチーフに。写真作家が綴る「ゆいわた」新色エッセイ

瀬戸内海の静かな夜明け。
水平線が夜から朝にかけて、だんだん青みを帯びていく瞬間。
漁船の灯りや、遠くに見える島影を思わせる、深く落ち着いたネイビーです。

イエロー:温暖な光を浴びて育つ柑橘

家の近くに、海の見えるカフェがある。
観光地としても知られる山の上にあり、少し歩けば瀬戸内海を一望できる場所にも行ける。

カフェはもちろん、そこまで歩く道中も好きだ。
頬に当たる風、足元に落ちているどんぐり、鳥のさえずり。
小さな季節の変化を感じながら歩く時間が心地いい。
途中で立ち止まり、光や木々をカメラに収めながら歩く。

そうして山道を登ったり降りたりしていると、自然と息が上がった。

たどり着いたカフェの大きな窓の向こうには、絵画のように美しい海。
季節や天気によって色合いは変わるけれど、どんな海も愛おしい。
しばらく眺めていると気持ちがゆるんでいく。

ここでの楽しみのひとつは、レモネードを頼むこと。
シュワシュワと弾ける泡が光を受けてきらめき、グラスを口に近づけると爽やかな香りがふわっと広がる。
一口飲めば、歩いたあとの乾いた喉を一気に潤してくれる。甘酸っぱさと爽やかさが同時にやってきて、体の奥から目が覚めるようだ。

最近はすっかり暑さがやわらぎ、窓際で過ごすのが心地いい季節になってきた。
やさしい陽の光が窓際の席に差し込み、グラスの中の黄色をいっそう輝かせる。

その景色を眺めていると、まるで太陽を手のひらに抱えているようで、内側までぽかぽかと温かくなってくる。

グラスの中のレモンの黄色を見つめながらふと思う。
太陽の光も、柑橘の爽やかな香りも、どちらも色はないけれど、表すとしたら黄色だろう。

黄色は、人の心を明るくし、ぽかぽかとあたためてくれる気がする。目には見えなくても確かにそこにあって、わたしたちの心を静かに明るくしてくれる。

そんなことを考えながら、レモネードのグラスにそっと触れる。
冷たさの奥に、ほんのりとしたぬくもりが宿る。
それはまるで、陽光をまとったふかふかのタオルに包まれるときのようなやさしさだった。

一息ついて外に視線をやる。瀬戸内の海がきらめき、遠くで船がゆっくりと進んでいる。
グラスの中身が空になってからも、胸の奥までじんわりと広がる黄色いぬくもりは、まだ残っていた。

ゆいわた フェイスタオル イエロー

瀬戸内の夜明け・柑橘・風をタオルのモチーフに。写真作家が綴る「ゆいわた」新色エッセイ

瀬戸内海に降り注ぐ温暖な陽光。
その光を浴びて育つ柑橘の鮮やかなイエロー。
自然の豊かさや成長、生命力を感じる、ポジティブなエネルギーの色です。

グレー:しまなみ街道から臨む吹き抜ける心地よい潮風

風は、目には見えない。手に取ることもできない。
けれど確かに、わたしたちは風を感じることができる。

そんな風の心地よさを特に強く感じたのは、港町で友人と会った日のこと。
カフェで過ごすのもよかったけれど、せっかくの海のそば。
気候も心地よい季節だったから、テイクアウトしたコーヒーを片手に、海沿いを歩くことにした。

少し歩いて、視界が開ける堤防に腰掛ける。
靴を脱ぎ、ぽんと足を海の方へ伸ばす。
強めの風がスカートをはためかせ、その感触がなんだか心地いい。

その友人とはSNSで知り合い、今日が初対面。
初めて会う人との会話は、やっぱり少し緊張する。けれど、目の前に海があるだけで、不思議と安心できた。

同じ方向を見て並んで座る。
向かい合うよりも、同じ景色を見ながら話す方が、その距離感が心地いい。

会話と会話のあいだに訪れる沈黙さえ、海があれば気にならない。波を眺め、風を頬に受け、ほうっと呼吸をすれば、その間すら心穏やかに過ごせるのだ。

「風が、気持ちいいですね。わたし、風好きなんです」
ぽろりとこぼれた言葉も、海が受け取ってくれるような気がして、感じたことを素直に口にしてしまう。

「風、いいですよね」と友人も笑う。
「“風を感じられる時間”が好きです。風が吹いていても、心に余裕がなかったら、その心地よさにも気づけませんから」

確かにそうだ。
風を風として味わえることは、とても幸せなこと。

風は目に見えない。
けれど、揺れる髪の毛や、はためく布、波立つ海、そしてそれに気づける心があれば、いつでも風を感じられるのだと思う。

薄く雲のかかったやわらかな空の下、ゆるやかに言葉を交わし、海と風に包まれながら過ごした時間。
その港町での記憶は、今も静かに、優しく心に残っている。

 

ゆいわた ミニタオル グレー

瀬戸内の夜明け・柑橘・風をタオルのモチーフに。写真作家が綴る「ゆいわた」新色エッセイ

海を吹き抜ける心地よい潮風や、長い年月を経て風化した岩肌、穏やかな砂浜の色。
時の流れや自然の静けさを感じるグレー。
ネイビー、イエローを引き立て、全体に調和をもたらす色です。

****

自然の中にあるささやかな美しさを、日常の中でふと感じ取ることができたとき、心は穏やかにほぐれていきます。

そんな瀬戸内の風景を色で表現した<watairo>ゆいわたの新色は、タオルを使うひとときにやさしい情景を添えてくれるはず。

手に取るたび、海辺の静けさや陽のぬくもり、風の心地よさを感じながら、自分をやさしく包み込む時間をお楽しみください。

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