2021 睡眠白書ー 日本人の睡眠を大調査! ー
今回の調査では2018年、2019年、2020年に行った「日本人の睡眠調査」の主要項目と、昨年に引き続き新型コロナウイルス流行前後の睡眠状態の変化を調査しました。
結果、今回の調査でも約半数の回答者に不眠症の疑いがあるという結果がでました。
コロナ禍の状況については、約8割の回答者が熟睡感や目覚めの良さ、寝つきの良さ等の変化について「変わらない」と回答しましたものの、状態が悪化したと認識する人も少ならからずおり、心身ストレス増加や活動量低下の影響が懸念されました。
一方で、親から見た子どもの睡眠状態の変化については、子どもの学齢によりばらつきが見られ、特に高校生においては他の学齢に比べて睡眠状態が悪化している傾向がありました。
今後は、新しい生活様式に沿って心身ストレスや活動量を意識した睡眠のとり方を考慮していく必要があると考えます。
1万人の睡眠事情を調査した
睡眠の研究とは
「nishikawa睡眠白書 2021」
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不眠大国 日本! 約半数が不眠症の疑い
本調査では、世界保健機構(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠判定方法「アテネ不眠尺度」の質問に則り、10,000人に調査したところ、全体の49.9%の人が「不眠症の疑いが高い」という結果となり、前年の49.1%を0.8ポイント上回った。
年代別では、とりわけ20代・30代で「不眠症の疑いが高い」人が6割程度と、他の年代と比べて「不眠症の疑いが高い」人が占める割合が高い傾向にあることが見てとれる。20代・30代と働き盛りの睡眠改善の必要性が高いことが窺える。
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睡眠時間に満足している人は、全体の40%弱
10,000人に対する睡眠の基本調査では、総睡眠時間が自分の理想に比べて足りているかどうかを調査。全体的な睡眠時間に対して「十分である」と答えたのは36.8%と、前年の36.5%からほぼ横ばいとなっている。
性年代別にみると、男性では30代、40代で「十分である」が3割を下回り、他の年代と比べて睡眠時間に対する不満が高いことがうかがえる。女性では10代~40代の「十分である」がいずれも3割程度に留まり、50代以降と比べて低くなっている。
直近での睡眠状態の変化
昨年と今年の睡眠状態の変化を尋ねたところ、【状態全般】では「変わらない」が76%を占めるものの、『悪くなった・計』が14.7%と、『良くなった・計』を5.4ポイント上回った。【睡眠時間】【熟睡感】【目覚めの良さ】【寝つきの良さ】においても、『悪くなった・計』が『良くなった・計』に比べて4~9ポイント程度高い。
2020年調査と比べると、各項目で『良くなった・計』『悪くなった・計』ともにほぼ横ばいか微増となっており、コロナ禍の長期化の中で睡眠状態の個人差はやや広がっていると考えられる。
2020年~2021年での睡眠状態の変化
親から見た子どもの、昨年と比べた睡眠の状態全般について質問したところ、全体では「変わらない」が80.0%と大部分を占めるものの、『悪くなった』との回答も10.9%みられる。学齢別にみると、小学生では『良くなった・計』(8.4%)と『悪くなった・計』(7.2%)が同程度だが、中学生以上では『悪くなった』が1割を超え、『良くなった』との回答は少数となっている。
また、昨年と比べて睡眠時間を十分に取れているか質問したところ、学齢別では中学生で『悪くなった』との回答が最も多く、30.0%に達している。
質問:親から見た子ども(小学生~高校生)の睡眠の状態について、昨年(2020年)と比べてどのように変わりましたか?
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